いよいよサッカーのワールドカップが始まりましたね。
普段はプロ野球ばかり見ている小生も、この時期には
にわかサッカーファンとしてウンチクをたれる酔っ払い
オヤジになりそうです。
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昨年だったか、北ドイツ放送交響楽団の来日公演の模様を
テレビで放送しているのを観た。
プログラムのひとつにブラームスのヴァイオリン協奏曲があった。
この曲は、高い技術を要求されるわりには、あまり派手な効果を
狙えないという話を聞いたことがある。
たしかに、地味だ。
なにしろ、ブラームスが地味である。
この曲を生でも何度か聴いたが、著名なヴァイオリニストでも、
技術的なミスをよく犯していた。
ヴァイオリンの技術論はおろか、人生の何もかもがわからぬ小生
でも、この音楽の演奏の難しさはわかるような気がする。
庄司のヴァイオリンを聴いたのはそれが初めてだった。
ごまかしの利かない大曲である。
演奏を一言でいうと、横綱相撲だった。
この小柄な娘の、どこからこんなパワーが出てくるのか、
計り知れない実力を感じたものだ。
この番組では、彼女のインタビューもあったのだが、
この映像も演奏と同じくらいに感銘を受けた。
ひとつひとつの質問に対して、少し考えながら、ゆっくりと、
ちょっとたどたどしい日本語で(外国暮らしが長いせいか?)、
一所懸命に話しているところに、人柄の良さを感じた。
なにしろ、とても、かわいかった。
ちょっと惚れました!
でも、演奏はかわいいなんてものじゃない。
庄司紗矢香/チョン指揮フランス国立放送フィルチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、冒頭からオケの
気合が感じとれる。
じっくりと、いつくしむように歌っている。
すぐに登場するヴァイオリンも哀歓たっぷりに響き渡る。
ミルシテインみたいな、きめ細やかな美音ではないが、微細な
表情のニュアンスがはまっている。
チョン・ミュン=フンはまるで交響曲を振っているみたい。
引き立て役に甘んじることなく、バシバシと前に出てくる。
庄司のヴァイオリンも負けていない。
曲が盛り上がる部分では激しいパッションを前面に押し出すが、
決して乱れない。
丁丁発止である。
メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲では、全体的に
ゆっくりとしたテンポで、進んでゆく。
両者の息がぴったり合っていて、とても丁寧な音楽。
チャイコフスキーに比べると、おとなしい演奏だ。
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