忍者ブログ

庄司紗矢香のチャイコフスキー/メンデルスゾーン

2006.06.10 - チャイコフスキー
いよいよサッカーのワールドカップが始まりましたね。
普段はプロ野球ばかり見ている小生も、この時期には
にわかサッカーファンとしてウンチクをたれる酔っ払い
オヤジになりそうです。

----------------------------------------------------------------


昨年だったか、北ドイツ放送交響楽団の来日公演の模様を
テレビで放送しているのを観た。
プログラムのひとつにブラームスのヴァイオリン協奏曲があった。
この曲は、高い技術を要求されるわりには、あまり派手な効果を
狙えないという話を聞いたことがある。

たしかに、地味だ。
なにしろ、ブラームスが地味である。

この曲を生でも何度か聴いたが、著名なヴァイオリニストでも、
技術的なミスをよく犯していた。
ヴァイオリンの技術論はおろか、人生の何もかもがわからぬ小生
でも、この音楽の演奏の難しさはわかるような気がする。

庄司のヴァイオリンを聴いたのはそれが初めてだった。
ごまかしの利かない大曲である。
演奏を一言でいうと、横綱相撲だった。
この小柄な娘の、どこからこんなパワーが出てくるのか、
計り知れない実力を感じたものだ。

この番組では、彼女のインタビューもあったのだが、
この映像も演奏と同じくらいに感銘を受けた。
ひとつひとつの質問に対して、少し考えながら、ゆっくりと、
ちょっとたどたどしい日本語で(外国暮らしが長いせいか?)、
一所懸命に話しているところに、人柄の良さを感じた。
なにしろ、とても、かわいかった。
ちょっと惚れました!

でも、演奏はかわいいなんてものじゃない。


庄司紗矢香

庄司紗矢香/チョン指揮フランス国立放送フィル


チャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲は、冒頭からオケの
気合が感じとれる。
じっくりと、いつくしむように歌っている。
すぐに登場するヴァイオリンも哀歓たっぷりに響き渡る。
ミルシテインみたいな、きめ細やかな美音ではないが、微細な
表情のニュアンスがはまっている。
チョン・ミュン=フンはまるで交響曲を振っているみたい。
引き立て役に甘んじることなく、バシバシと前に出てくる。
庄司のヴァイオリンも負けていない。
曲が盛り上がる部分では激しいパッションを前面に押し出すが、
決して乱れない。
丁丁発止である。

メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲では、全体的に
ゆっくりとしたテンポで、進んでゆく。
両者の息がぴったり合っていて、とても丁寧な音楽。
チャイコフスキーに比べると、おとなしい演奏だ。


★古典音楽blogランキング!

★クラシック音楽ブログ集

★にほんブログ村 クラシックブログ
PR
   Comment(0)   TrackBack()    ▲ENTRY-TOP

Comment

コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password: ※1
Secret: 管理者にだけ表示を許可する※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。

TrackBack

この記事へのトラックバック
TrackBackURL
  →
カレンダー
10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
4 5 6 7 8 9
11 12 13 14 15 16
18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
ポチっとお願いします(´_`\)  ↓ ↓ ↓
最新TB
カテゴリー