ジュリーニ指揮フィルハーモニア管/チャイコフスキー「ロメオとジュリエット」先ほど終わった日本シリーズ。勝利の立役者は、井端だと思う。
この試合では2度好守備を見せたが、特に8回の守備が良かった。
新庄の三遊間を抜けるかと思わせる打球を軽く捌いて、目の覚めるようなジャンピング・スローでセカンドのフォースアウトにしたプレイは、日ハムに流れかけた試合をぐいっと引き寄せる強いプレーだったと思う。
川上の、悪いなりに粘った投球も見ごたえがあった。
ジュリーニは「ロメオとジュリエット」の録音を、この1枚しか残していない(と思う)。
弦楽器の大きなうねりが心地よく、しっとりとした潤いがあって魅せられる。金管楽器が炸裂する激しい部分にそれほどのインパクトはなく、ジュリーニはここでこの作曲家独特のメランコリックな旋律の歌わせ方に重点を置いた演奏になっている。
録音も弦楽器を前面に据えた設定になっているようで、金管と打楽器の鳴りはいまひとつだが、木管と弦はとてもコクのある音に仕上がっている。こうして聴いてみると、フィルハーモニア管の弦楽セクションの優秀さを感じる。旋律の響きがとても木目細かくて美しい。
欲を言えば、もう少し金管群の冴えがほしかったところである。ジュリーニの実際の指示は、もっとパンチの効いたものであって、録音したことによって丸くなってしまっているのじゃないかと推測するのだが、もしかしたら意外に、これは指揮者と録音スタッフとのベクトルが合った録音であるのかも知れない。★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
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ジュリーニのこの曲の録音は、フィルハーモニアとの1度しかありませんが、彼はけっこうこの曲を好んでいたのではないかと思います。想像なのですが。歌謡性のある旋律と激情的な部分とが盛り込まれているし、彼が「小ロシア」をPOとの録音やBPOなどと晩年まで好んで振っていたことと重ねているのですが。
この録音もDGであれば、もっと鋭角的に捉えられていたのでしょう。
TBありがとうございます。