オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏で、チャイコフスキーの交響曲1番「冬の日の幻想」を久しぶりに聴きました(1976年10月、フィラデルフィア、スコティッシュ・ライト・カテドラルでの録音)。
これは華やかで、かつ豪快な演奏。それぞれの楽器が、鳴りきっていて痛快。
この曲では、スマートなティルソン・トーマス盤や泥臭いロストロポーヴィチ盤、豪奢なカラヤン盤などが印象に残っていますが、これもいい演奏。
まず、ソロ楽器が素晴らしい。オーボエは哀しみを湛えながらも芯がしっかりしている。フルートは重厚。ファゴットは表情豊か。クラリネットは滋味に溢れている。トランペットは輝かしい。ホルンには哀愁が漂っている。そして、弦は艶があって、しなやか。
ティンパニもいい。金管楽器と溶け合うところはもちろん、弦楽器ともよく混ざり合っており、味わいのある音を出しています。
ラストは大爆発。思わず、エアー指揮をしてしまいました。
パースのビッグムーン。
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最初に買ったクラシックのレコードは、オーマンディ指揮のチャイコフスキー三大バレエハイライトでした。CBSだったので、当ディスクとは異なる演奏だと思います。ずいぶん繰り返し聴いたものでした。
チャイコフスキーは交響曲もいいけれど、とくにバレエ音楽に惹かれます。いくつかの演奏を聴きましたが、オーマンディのものは格別で、全曲を残さなかったことが残念でなりません。
一時期、吉田秀和を読んでいたせいで、オーマンディからは離れましたが、ここ10年くらいまた聴き始めました。掛け値なしに素晴らしい指揮者だと思います。