究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-
音楽と本について格調低く語る
アバドのチャイコフスキー「小ロシア」
2006.08.29
-
チャイコフスキー
千葉県列車の旅、第1弾。
千葉都市モノレール。
栄町の駅。無人。客も無人。
カーブの際のぐらぐら具合が、観覧車に乗っているよう。
千葉駅近くの信号。
「スクランブル交差点」という表示は見たことがあるが…。
思わず発進したくなった。
さてさて「小ロシア」。
アバドは、このチャイコフスキーのあまりメジャーとはいえない交響曲を2度録音している。
2回目の録音は全集になっているが、全集の一部ではなく、あえてこの「小ロシア」を単品でも録音している。
他にもこのようなケースがあって、昔から少し気になっている。
アバド:ニュー・フィルハーモニア管(1968)
ジュリーニ:フィルハーモニア管(1956)
ショルティ:パリ音楽院管(1956)
残されたスタジオ録音としては、アバドが全集以外では後期の3曲、ジュリーニが「悲愴」のみ、ショルティが後期3曲だから、前半の交響曲では「小ロシア」だけがポツンと録音されているわけだ。
巨匠3人が何故この曲をレコード録音したのか?
両端楽章にあらわれるロシア臭たっぷりのメロディーに惹かれたのか、もしくは、かつて井上道義が「これでもか、これでもか、うぉーこれでもかー!」と評した、とてもしつこいフィナーレに魅せられたからか?
そのあたりは定かではないが、共通点として、みんなそれぞれシカゴ饗のポストについていたことがあるという事実が面白い。
アバド指揮シカゴ交響楽団/チャイコフスキー交響曲第2番「小ロシア」
シカゴ饗の精緻なアンサンブルと、弦の冷たく透き通った響きが全曲を支配している。オケの巨大なパワーを感じるが、まだまだ腹八分目という感じの余力を残しているように聴こえる。アバドはみずみずしく情熱的な指揮で、ほどよく熱い。
「これでもか」の部分では、金管とティンパニの猛攻が炸裂している。
★音楽blogランキング!
★にほんブログ村 クラシックブログ
無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
メールアドレスを入力してボタンを押すと登録できます。
登録フォーム
解除フォーム
PR
Comment(1)
TrackBack()
▲ENTRY-TOP
≪ノリントンのマーラー「復活」
|
Home
|
シェリングのベルク「ヴァイオリン協奏曲」≫
Comment
無題
- yokochan
こんばんは。千葉はお仕事ですか?身近な画像であります。
アバドは、おっしゃるとおり「小ロシア」を早い時期に録音してまして、むちゃくちゃ歌を重視した若々しい演奏でした。巨匠3人のお話は、確かにそうですね。気がつきませんでした。
2006.09.03 Sun 01:27
URL
[
Edit
]
Re:yokochanさん、こんにちは。
- 管理人:芳野達司
房総半島にローカル線を乗りにゆく小旅行でした。千葉は海が広くていいです。
アバドの旧盤はまだ聴いていませんが、シカゴとのものはとても爽快な演奏なので、たびたび取り出しては聴いています。
2006.09.03 10:07
コメントタイトル:
投稿者名:
Mail:
URL:
投稿内容:
Password:
※1
Secret:
管理者にだけ表示を許可する
※2
※1 パスワードを設定するとご自分が投稿した記事を編集することができます。
※2 チェックを入れると管理者のみが見ることのできるメッセージが送れます。
▲PAGE-TOP
TrackBack
この記事へのトラックバック
TrackBackURL
→
▲PAGE-TOP
≪Prev
|
Home
|
Next≫
カレンダー
10
2024/11
12
S
M
T
W
T
F
S
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
最新記事
ニッセイオペラ、ドニゼッティ、「連隊の娘」
(11/17)
新国立劇場、「眠れる森の美女」、サザーランド、東京フィル
(11/10)
河野真有美、ドニゼッティ、「ドン・パスクワーレ」
(11/03)
東京二期会、R・シュトラウス、「影のない女」
(10/27)
小林海都、ピアノリサイタル
(10/24)
ポチっとお願いします(´_`\) ↓ ↓ ↓
にほんブログ村
リンク
■ピアニスト・河野真有美のブログ
■音楽よしなしごと
■守口フィラデルフィア管弦楽団研究会
■気ままな生活
■葉っぱに埃がついたので水をかけて払ってやったでちブログ
■生きる詩
■木曽のあばら屋 音楽と本の感想小屋
■ソプラノ萩原雅子のブログ ~そよ風のうた~
■michelangelo♪Art is my life★
■電網郊外散歩道
■Partita
■壮年期の彷徨
■節操のないクラシック音楽嗜好
■一年365枚
■かき消された歳月
最新コメント
新国立劇場、「眠れる森の美女」、サザーランド、東京フィル
from:Yoshimi
-11/12(Tue) -
スーク、パネンカ、"クロイツェル・ソナタ"
from:Yoshimi
-08/29(Thu) -
スーク、パネンカ、"クロイツェル・ソナタ"
from:Yoshimi
-08/27(Tue) -
カッチェン、フロマン、ブラームス"ピアノ協奏曲2番"
from:Yoshimi
-11/16(Thu) -
フルニエ、フィルクスニー、ブラームス"1番"
from:老究の散策クラシック限定篇
-03/18(Sat) -
最新TB
カテゴリー
聴き比べ ( 5 )
音楽の本 ( 4 )
日記 ( 43 )
映画音楽 ( 10 )
演奏会 ( 340 )
演奏会(映像、音源) ( 3 )
バッハ ( 44 )
バーバー ( 1 )
バルトーク ( 18 )
バックス ( 1 )
ベートーヴェン ( 273 )
ベルク ( 7 )
ベルリオーズ ( 53 )
ビゼー ( 5 )
ボロディン ( 3 )
ブラームス ( 126 )
ブリテン ( 2 )
ブルッフ ( 1 )
バターワース ( 1 )
ブルックナー ( 76 )
ショパン ( 31 )
フォーレ ( 4 )
ディーリアス ( 2 )
ダンディ ( 1 )
ドビュッシー ( 22 )
ドニゼッティ ( 4 )
ドヴォルザーク ( 23 )
エルガー ( 5 )
フランク ( 13 )
ガーシュイン ( 4 )
グラズノフ ( 1 )
グリーグ ( 9 )
ハイドン ( 8 )
ヘンデル ( 34 )
ホルスト ( 10 )
レスピーギ ( 2 )
リスト ( 16 )
マーラー ( 96 )
メンデルスゾーン ( 29 )
メシアン ( 2 )
ミヨー ( 1 )
モーツァルト ( 84 )
ムソルグスキー ( 6 )
プーランク ( 5 )
プロコフィエフ ( 6 )
プッチーニ ( 28 )
ラフマニノフ ( 13 )
R・コルサコフ ( 15 )
ラヴェル ( 25 )
ロッシーニ ( 2 )
シューマン ( 84 )
スクリャービン ( 3 )
R・シュトラウス ( 38 )
J・シュトラウス ( 3 )
ストラヴィンスキー ( 27 )
シューベルト ( 129 )
ショスタコーヴィチ ( 13 )
サン=サーンス ( 15 )
ショスタコーヴィチ ( 3 )
シベリウス ( 14 )
スメタナ ( 9 )
武満 ( 2 )
チャイコフスキー ( 131 )
タレルガ ( 1 )
ヴァレーズ ( 2 )
ヴェルディ ( 44 )
ヴィヴァルディ ( 7 )
ワーグナー ( 40 )
ウェーバー ( 1 )
ウェーベルン ( 5 )
ウィレン ( 1 )
ヤナーチェク ( 2 )
ヒンデミット ( 2 )
オムニバス ( 17 )
ブゾーニ ( 1 )
マルティヌー ( 1 )
ロータ ( 1 )
パガニーニ ( 4 )
ニールセン ( 2 )
シェーンベルク ( 6 )
ダウランド ( 1 )
グラス ( 1 )
モンテヴェルディ ( 1 )
ベリオ ( 2 )
シェーンベルク ( 4 )
コダーイ ( 1 )
スカルラッティ ( 1 )
ハチャトリアン ( 1 )
ボッケリーニ ( 1 )
オルフ ( 1 )
アイヴス ( 1 )
オッフェンバック ( 1 )
ラロ ( 1 )
ヴュータン ( 1 )
バーンスタイン ( 1 )
オネゲル ( 1 )
マスネ ( 1 )
マスカーニ ( 1 )
グノー ( 3 )
フンパーディンク ( 1 )
RSS
RSS 0.91
RSS 1.0
RSS 2.0
[PR]
生命保険