ルドルフ・ノル(T) パウル・シラウスキー(PF) このCDを買ったのは、ジャケットに書かれている演奏者に興味を持ったから。
The South German Philharmonic Oechestra
Conductor : Leo Grantz
Solo Tenor : Paul Schilawsky
Solo Piano : Rudolf Knoll
ピアノの他にオーケストラがついている演奏は珍しい、というか聴いたことがない。誰が編曲したのか明記されていないが、これは珍品である。期待して聴き始めると、1曲目はオーケストラは登場しない。これで腹をくくった。2曲目から出てくるとは、ちょっと考えにくいし、雰囲気的にもこれ以降出てくる気配を微塵たりとも感じなかったので、2曲目からは普通に聴いたのだった。テノールとされている歌手は、どう聴いてもバリトンであったことは、こうなったらもう些細なことである、と思いつつ聴いていたが、さらにドンデン返しがあった。
これは聴いた後で調べたのだが、ピアニストとして記載されているルドルフ・ノルはバリトン歌手である。いっぽう本当のピアニストは、LP時代に活躍していたらしいパウル・フォン・シラウスキーのことかもしれない。ちょっと古い年代の人なので、この録音当時(デジタル録音っぽい)健在だったかどうか定かではないのだが、消去法でいけばシラウスキーのほうがピアニストである可能性が高いと思う。
というわけで、ジャケットの演奏者表記はすべて間違っているようだ。ここまでくると、買ったほうが悪いという気になるから不思議だ。演奏者がどうのこうのと四の五の言わず、真摯にシューベルトを聴きなさいという、戒めなのかもしれない。
冗談のキツいジャケットとは裏腹に、歌そのものはまっとうなもの。ノル(なのか?)の声はどっしりと安定していて、クセがない。曲を追うごとに、若者の情感がぐんぐんと濃くなってゆく。前半よりも後半、それも最後のほうになるが「水車職人と小川」からは臨場感が出てくる。
なおトドメに、このCDは1部と2部との2つしかトラック分けされていないことも書いておこう。
銚子電鉄。いくつかデザインの違うものがあるようだが、どれも古めかしくて味がある。
こちらは帰り。
ホテルから臨む犬吠埼灯台。
けっこう荒れている。
夜の顔。現役バリバリなんだね。
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