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リヒテルのリスト「ロ短調ソナタ」

2007.10.10 - リスト

richter

リスト ロ短調ソナタ  ショパン 前奏曲集、舟歌、夜想曲、ポロネーズ リヒテル(Pf)


パ・リーグのCS第1ステージはマーリンズの勝ち。順当だろう。この対決に特に興味があったわけではないが、ホークスが勝つというシナリオは何故か考えつかなかった。
投手陣、打線を考えるとシロウト目にはホークスがペナントを勝ってもおかしくないと思うけれど、小粒に見えるマーリンズやファイターズが実績を残しているのは、野球はチームなのだということを実証しているのだろう。
結果として、両チームとも外人監督なのが気になるところ。


さて、リヒテルの続き。
前回はショパン「前奏曲」について書いてみたけれど、実はリストの演奏のほうを気に入っている。
これまであんまり好きな曲ではなかったが、この演奏を聴いて少し興味が湧いてきた。
リストのこのソナタ、形式は伝統的ソナタを保っているらしいが、聴いてみると同じ旋律が随所に顔を出す。キーワードとなる動機が曲全体を支配しているかのようなスタイルは、初演当時にワーグナー派から絶賛を浴びたという。
リヒテルの特徴のひとつは、難しい曲をいかにも難しそうに聴かせることだと思う。
この曲は、ちょっと気を抜くと壮絶なパッセージが始まり音の多さに耳が眩むようなところがあるが、彼はそういう部分を、それなりに難しそうに弾く。かといって、トチったりするわけではもちろんなく、難しそうに弾きながらも、ものの見事に弾き切る。難しそうに弾くのは、彼にとってさほど難しいということじゃないのだろうが、例えばホロヴィッツやポリーニが弾くようには楽ではなさそうだ。彼はいつもそんな感じだ。
この演奏で聴くと、リストのソナタが、星の数ほどあるであろうロマン派のピアノ曲の中でも、ひときわ名人芸に徹しているのに、長大な縮尺に耐えうる内容をもった稀有の曲じゃないかと想像する。
技巧のことばかり書いたが、ピアニッシモの部分のピアノの美しさは普通でない。
この曲については、とうぶん、ホロヴィッツと、このリヒテルがあれば他にいらないかナ。
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Comment

無題 - bitoku

吉田さん、こんばんは。

>これまであんまり好きな曲ではなかったが、

私も同じくです。

>この曲については、とうぶん、ホロヴィッツと、このリヒテルがあれば他にいらないかナ。

吉田さんがそこまで言われるなら、やはりこの1枚も買わない訳にはいかないですね。(笑)

最近のクラシックCDの定番以外のものはすぐ廃盤になってしまいますから。




2007.10.10 Wed 23:53 URL [ Edit ]

Re:bitokuさん、おはようございます。 - 管理人:芳野達司

コメント、ありがとうございます。

リヒテルのロ短調ソナタのライヴは、これを含めると3種類あるそうですが、今回初めて聴きました。
彼の手で激しい部分を聴くと、音が入り乱れ、アクロバット的に複雑に入り組んでいることがわかり、音の多さに唖然としてしまいました。
これは1988年の録音だから、彼が73歳くらいの頃のものになりますが、パワーに脱帽です。

>最近のクラシックCDの定番以外のものはすぐ廃盤になってしまいますから。

まったくです。店頭に並んでいるうちに手に入れないと、後で後悔することがしばしばあります。それだけに、何を買うか迷ってしまいますねえ。
2007.10.11 06:42

無題 - rudolf2006

吉田さま こんばんは

ロッテは、何か愉しそうに野球をしていますよね、それは、日本ハムも同じ感じがします。面白くなりそうですね。でも、ソフトバンクは毎年、何か、気の毒ですよね。


リヒテルの特徴が「難しいところをさも難しいそうに弾くところ」なんですね、面白い表現ですよね。ボロビッツの全盛期の録音は、どんな曲も簡単に聞こえてしまう感じがしましたよね。

「難しいところも難しく聴かせる」う~~ん、どんな感じなのか、是非とも聴きたくなりました。HMVのカートに入れようかと思っています。

ミ(`w´彡)
2007.10.11 Thu 20:47 URL [ Edit ]

Re:rudolf2006さん、こんばんは - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

ロッテや日ハムの野球は、躍動感があって面白いです。両チームともアメリカ人の監督ですが、とても緻密な采配をします。メジャーというとおおざっぱな野球をする印象がありますが、最近は変わってきているのでしょう。

リヒテルはめちゃくちゃにうまいピアニストであることは言うまでもないのですけど、ホロヴィッツなどに比べると、垢抜けない感じがします。それは特にショパンを聴いてそう思いました。
このリストは、難しいところは難しく聴こえますが、ライヴでありながらミスはとても少ない演奏で、完成度は非常に高いものだと思います。
2007.10.12 22:01

無題 - sweetbrier

吉田さん、こんばんは。
先日はグルダのベートーヴェン、ソナタ32番、ふたつの音盤についてお返事くださってありがとうございました。ボツボツ買いそろえていくための参考にさせていただきます。

リヒテルが録音したリストのソナタ、私はブリリアント・クラシックスの1枚に収められているのを持っています。一昨日、昨日と「吉田さんが予告された演奏が、これだったらいいな」と思いつつ、聴いていました。1965年の演奏です(別物でしたね)。ゴツゴツしていますが、速いパッセージでは実に指がよく走ってるなー(回ってる?動いてる?)と思いました。

リヒテルの奏でる弱音、私も好きです。ゴツゴツ強奏からは想像できない優しさが伝わってくるように思います。
2007.10.11 Thu 22:49 URL [ Edit ]

Re:sweetbrierさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

コメント、ありがとうございます。


>ボツボツ買いそろえていくための参考にさせていただきます。

恐縮でございます。私のレポートなどは酔っ払いの戯言として読んでいただけるだけでも幸いです。

ブリリアントのは5枚くらいでしたっけ? シューベルトも入っているものですかね。あれは前から気になっているのですが、音質はどうなのか気になっているのです。
リストが1965年だとすると、リヒテル壮年の演奏ですね。本録音以上に目覚しいピアノが想像できます。
この演奏でも、弱音がとてもいい。ヤマハのピアノだと思うのですが、強い音よりも弱音が断然光る音がしています。
2007.10.12 22:07

無題 - sweetbrier

こんばんは。再度おじゃまします。
ブリリアントの5枚組ですが、こちらです。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/1842958

シューベルトのソナタ、いつぞやの吉田さんのエントリーを読みつつ(ほんとだ~、シューベルトはこういう曲を書きたかったから書いたのだな)、プレイヤーの前で伸びてました。

音質については、通の方の要求がよくわからないのですが…。70~80年代初め頃にFM放送でチェックしたコンサートのライヴ録音並みだと、家人は言っております。ありがたいほど深遠なる残響とはいきませんが、そこそこに響いてます。ピアノの音は、特別美しいようには感じません。
それにしても、演奏中のトンデモな咳払い、紙をカサコソさわる音、何故かドアがばたーんと閉る音など、余すことなく収録されているのには閉口します。
2007.10.13 Sat 22:15 URL [ Edit ]

Re:sweetbrierさん、おはようございます。 - 管理人:芳野達司

コメントありがとうございます。

やはりこれですね。カロリーの高そうな選曲がいいですね。ユーザーレビューもいい評価です。
シューベルトのソナタ、超長い2曲が入っているところ見逃せません。特に彼の18番はまだ聴いていないのですよ。
私は通でもないですし、あまり音にこだわるほうではありません。ライヴ録音ですと、たまにトンデモないものに当たって閉口することがありますが…。

>70~80年代初め頃にFM放送でチェックしたコンサートのライヴ録音並みだと、家人は言っております。
80年代にエアチェックしたものは、今でも聴いています。なかには、スタジオ録音よりしっくりくるものがありますよねー。

>演奏中のトンデモな咳払い
咳はフォルテッシモでしなさい(誰に言っているのか?)という感じですね。
情報ありがとうございました。このセット再度検討してみます^^
2007.10.14 09:21
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