ベートーヴェン序曲「レオノーレ第3番」 カール・ベーム指揮ドレスデン国立管今日は暑かった。車の中の温度は急上昇し、長袖のシャツでは汗ばむほどだった。いつもながらすごしやすい季節は短いもので、気の早い話だが今年もあっというまに夏になるんじゃないかとドキドキしてしまう。
ベームのベートーヴェン演奏はいうまでもなく定評のあるもので、それはカレーライスに福神漬け、牛丼に紅ショーガ、もしくは海に初日の出、というくらい似合いのものだ。…これはいいすぎかな。
彼がドレスデン国立管やベルリン・フィル、そしてウイーン・フィルを振ったベートーヴェンの数々の演奏を今でも聴くことができるが、個人的には序曲「レオノーレ3番」を一番気に入っているかもしれない。それは、77年だか80年だかに来日したときに、アンコールとして演奏された映像が
とても印象に残っているからだ。アンコールでこれを演奏するなんてずいぶん贅沢なものだと当時でも思った。その演奏はよく整理整頓されたものでありながらも音がいきり立っていて、すごく濃厚な牛乳を一気飲みしたような満足感のあるものだった。
今日聴いているのは、ドレスデン国立管弦楽団を振ったCD。60年後半の録音だと思う。
昔聴いたウイーン・フィルとの来日公演を彷彿とさせる演奏で、カッチリしていながらも鳴らせ方が激しく、ずいぶんと迫力がある。弦楽器はみしみしとうなりをあげ、金管は文字通りかなきり声のような咆哮、そして要所で放たれるティンパニは強烈であり、スタジオ録音としてはやたらにテンションが高い。タカ派の誉れ高いショルティの演奏よりも、さらに硬派な音楽となっている。血管が切れそうなくらいに若々しくて、ステキだ。PR
無題 - Niklaus Vogel
Re:Niklaus Vogelさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司
ベームといえば「フィデリオ」、名盤の誉れ高いですね。一度、フィデリオを観たことがありますが、「レオノーレ序曲」が登場して、ほっとしたクチです。
磯山さんはベームを織田信長に喩えたのですか。晩年のベームは好々爺のイメージがありますが、この序曲には、歴史本で知る信長のような激しさが確かにあります。
「フィデリオ」を楽しく聴くことも今後の課題でありマス。
2007.04.21 22:09
無題 - rudolf2006
Re:rudolf2006さん、おはようございます。 - 管理人:芳野達司
ウイーン・フィルとの来日公演はそれぞれ熱い演奏で、ことにアンコールにやられた「レオノーレ」は臨場感たっぷりな熱演でありました。
このドレスデンとの演奏はスタジオ録音でありながら、とても荒々しい演奏となっていて聴きごたえがありました。
RSSリーダー、使っていただいてありがとうございます。シンプルで使い勝手もよいような…他のを知らないのですが。
2007.04.22 09:16
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