ブルックナー 交響曲第4番「ロマンティック」ドホナーニ指揮クリーヴランド管受験生の息子が、希望の大学になんとかすべりこんでひと安心。とりあえず浪人は避けることができた。
また近い将来に就職を決めるときになれば、またひと波乱ありそうだが、そのときはそのときで悩むことにしようと勝手に決めて、昼寝をしていた。
そんななか、彼が使っていた携帯電話がずいぶん痛んでいたということもあり、母子でスマートフォンというやつを買ってきた。
その際にサービスで、LANを無線にすることができる「WI-FI」という機械をもらってきた。
ウチでは長らく有線を使っているので、もっぱらダイニングでしかPCを使わない、というか使えなかった。
機械音痴のカミさんが「これがあればどの部屋でもインターネットを観られるわねえ」とは、たぶん携帯屋の入れ知恵なのだろう。
さっそく設定を指示されたことは言うまでもない。
機械本体は単純な構造なのに、どうにも繋がらない。ああでもないこうでもないと模索を続けること1時間。PCのネットワークの設定を変更したら、たまたまできた。たまたまといっているのは、あまりにもいろいろいじりすぎたので、結局なにがポイントだったのかわからなかったからである。
こういうことはよくある。反省もしないから、知識が蓄積されないわけだ。
いまさらであるが、どうもPCには向いていないようだ。
ジンセイについても同じことが言えるかもしれない。
そういうわけで、無線でインターネットを眺めながら、ドホナーニのブルックナーを聴いている。
年に1回くらい、ブルックナーをむしょうに聴きたくなる。今がその時期かもしれない。パーテルノストロの全集から、またいくつか聴いて悦に浸っている。
パーテルノストロの録音はとにかく残響が多いから、それと比べちゃいけないのだろうけど、このドホナーニ盤は残響が少なく感じる。
それに適度にカドが立っているから、全体的にシャープな仕上がりになっている。
とくに、トランペットを中心とした金管群が好調。伸びのある音色にムラはなく、ビシビシと直線的に耳に迫ってくる。それは、近代的鉄骨建築のような佇まい。こういう方向の演奏においては、これ以上の質を求めるのは難しいんじゃないだろうか。
ただ、この曲に関しては、もう少しおっとりとした演奏のほうが好みかな。
1989年10月、クリーヴランド、メイソニック・オーディトリアムでの録音。
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