デニス・ラッセル・デイヴィス指揮リンツ・ブルックナー管弦楽団の演奏で、ブルックナーの交響曲5番を聴きました(2006年11月16日、リンツ、ブルックナーハウスでの録音)。
クラシック音楽を聴き始めたとき、「デイヴィス」という苗字の指揮者は何人かいました。
コリンと、当時勢いが良かったアンドリューは有名だった。あと、メレディスというイギリス音楽を得意とする人がいるのはたまたま知っていたけど、デニス・ラッセルは友人から教わりました。その頃、バイロイトに出ていたのだった。そういうわけで、過去「デイヴィス」に関して少し気にしていたこともあり、この4人は今でも忘れていないし、墓場まで持っていくことになるでしょう。大げさだけど。
といいつつ、デニス・ラッセルの演奏のなにを聴いたかは、まったく定かではないのです。
オーケストラも名前に馴染んではいるものの、そう多くには触れていない。アイヒホルンの指揮でブルックナーをひとつふたつ聴いたくらいかな。そもそも、このオケはブルックナー以外の作品を取り上げるのだろうか?
さて、演奏はとても堂々としたもの。比較的ゆっくり目のテンポでもって、ひとつひとつの音符を味わうかのように丁寧に演奏していると感じられます。
とりわけ2楽章は好み。淡々とした佇まいに、ところどころ木漏れ日が差して、弦楽合奏や木管ソロを照射し、眩しいまでの生命力を感じないわけにいきません。
3楽章はトリオのホルン。明るくて、かつコクのある響きにハッとしました。
終楽章は、わずかに灯された火種が、多重的にだんだんと燃え広がり、最後に爆発。
全体を通して、案外トーンが明るいように感じました。
録音は鮮明だけど、パワーがあるせいか、安物スピーカーがビビリます。泣
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