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ケラー四重奏団のバルトーク「弦楽四重奏曲第1番」

2007.04.29 - バルトーク


ケラー

バルトーク 弦楽四重奏曲全集 ケラー四重奏団



日曜はいつも昼過ぎまでテレビをだらだらと見ている。平日はあまりテレビをつけないわりに、日曜に見ているので、結果的に「み溜め」していることになる。べつに溜めなくてもいいものだけど。
ところで、8時からやっている「サンデー・モーニング」という番組を、起きていたら見るようにしている。
それはほかでもない「ハリー・モッターと球界のご意見番」のコーナーがあるからだ。
このふたりのいいたい放題ぶりはすごい。特にハリー・モッターの歯に衣を着せない発言は耳を覆いたくなる、いや痛快だ。主張のほとんどは自分の経験とその場の感情に則った内容であり、きわめて非論理的であると言える。公共の放送でこんなことを言っていいのかということもしばしばあって、笑わせてくれる。そんな彼の話を苦虫をつぶしたように聞いている人も少なくないだろうと推測するし、現にゲストの人たちのリアクションは、わがままな老人の武勇伝を苦笑しながら聞いているように見える。それでもこのコーナーの人気があるのは、ハリー・モッターのスポーツに対する愛情を感じるからなのだろう。ちょっとばかり屈折しているが。球界のご意見番もしかり。
どちらにせよウルサ型のオヤジであり、近くにいたらかなりきついだろうが、傍で見ている分にはこんなに面白いものもないものだ。



昨日はベルクの弦楽四重奏を聴いたので、今日は引き続きというか、同じジャンルのバルトークを。
今までバルトークの弦楽四重奏曲をあまり熱心に聴いてこなかったが、暖かくなってきたことだしそろそろ機は熟した、というのは嘘で、たまたま店頭で2枚組900円台の全集を見つけたからなのだった。

1番は1908年に完成されたというから、ベルクの2年前ということになる。時にバルトーク26、7歳。
聴いた感触は、とてもワイルド。素っ裸で原生林を駆け回るようなダイナミックがある。独特のリズムは、ハンガリーの民族音楽から採取したものだろうか、とても独特であるけれども人懐っこい。ベルクのものに比べて、こちらのほうがとっつきやすいようだ。
ケラー四重奏団の演奏は、いいような気がする。他の演奏をろくに聴いていないので比較はできないが、技術は問題ないし、切れ味も充分あり、そして何よりも初めて聴いたのに面白く感じることにおいて、優れた演奏なのじゃないかと思う。
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