三善晃 「オトコ、料理につきる」 文春文庫台湾仕込みの安くて手軽でおいしい「トマトと卵の炒め物」。
材料は一人前。
1.ボールに生卵2個を投入して混ぜる。
2.トマト1個を適当に切ってボールに投入し、塩・胡椒・中
華だしの素を少々。
3.フライパンに胡麻油を強火で熱し、2を投入。
4.10秒くらいしたら、火を止めて混ぜて出来上がり。
卵のほんわり感にトマトの酸味がアクセントになっていて、夏
にはよろしいようです。
これは、私の創作料理。
創作なんて、ちゃんちゃらおかしいが。
三善晃をコンサート会場で何度か見かけたことがあるが、何がいいかといって、風貌が抜群にいい。
一見して、サラリーマンではないことを確信できる。
芸術家の風貌はああでなければいけないと思う。
そんな彼は、10年ほど前まで桐朋学園の学園長という要職についていた。
見た目は実務など全然できなさそうなのに、当時はちょっと心配だった。
ホントに大きなお世話だが。
今はフリーになっているはずなので、悠々自適で暮らしているのだろうか。
桐朋学園。
さすがにひらけている。しかも太っ腹な学校である(!?)。
彼は、パリ留学中に世話をしてくれた下宿のおばさんが痛風になったのをきっかけに、自分と彼女の料理番になった。それから、彼は音楽に加えて料理にも目覚める。
この本を読むと、本格的なフランス料理から和風の簡単なおつまみまで、すごく広い範囲にわたってレシピが紹介されていて、とても素人とは思えない。
ユーモアに溢れた軽快な文章が楽しく、これを読んだらビールを片手に、台所に行かないわけにはいかない。
作者のまえがきから。
『この本読むと、男にも鍋や包丁が幼なじみのように懐かしくなる。八百屋の野菜たちの会話が聴こえてくる。
ブドウ酒の酒盃にジンセイ映ってみえてくる。つまり、世界が一皮むけてきて、むけたところに手作りの喜びの種がひしめいているのが解る、はず』
この本、「オトコの料理本」、いや「料理本」として、壇一雄の「壇流クッキング」と双璧だと思う。
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