バイロン・ジャニスのピアノ、ドラティ指揮ロンドン交響楽団の演奏で、ラフマニノフのピアノ協奏曲3番を聴きました(1961年6月、ロンドンでの録音)。
文句のつけようのない演奏です。
ジャニスのピアノのリズムのよさ、丸みを帯びた音色のニュアンス、スピード感。そしてドラティは万全のサポート。
タイムは、アルゲリッチ/シャイーのライヴ盤よりも速い。命を削って疾走するような勢い。それでいて、まったく危なげがありませんし、タッチはおもいのほか柔らかくて、音は粒立っている。じつに安定しているし、たっぷりと強弱の変化をつけているので、せかせかしたところは皆無。余裕があるところがニクい。2楽章は濃厚にロマンティックだし、3楽章は疾風のごとく駆け抜けます。
全体的に、ホロヴィッツ/オーマンディよりも響きはマイルドです。
ロンドン交響楽団も好調。弦楽、木管、金管、打楽ともにキレがあり、大胆にして繊細、緻密。
パースのビッグムーン。
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