メシアン「アーメンの幻影」 パスカル・ドゥヴァイヨン、村田理夏子(Pf)榊原英資の「シンプル思考力」を読む。
大胆な意見がいくつか飛び出すが、単に机上の空論と片付けるには惜しいものもある。
例えば、「医療とともに、全額税負担にすべきなのは、やはり『年金』だと思います」という説は面白い。
年金運営を税金管理と一元化することによって社会保険庁は不要となり、厚生労働省の利権も大幅に縮小できるというわけである。
実行するとしたら天文学的なパワーがいるだろうが、検討の俎上に乗せる価値はあるかもしれない。
まずは、言ってみるものである。
メシアンの「アーメンの幻影」を聴く。
「惑星」や「ワルキューレ」を楽しんだ後だったので特に印象に残ったのかもしれない。
じつにクッキリと清冽だ。そして、音が少ない。2台のピアノを使っているとはいえ、合唱付きの大管弦楽曲を聴いた後だから、余計にそう感じるのだ。
音が少ないから、ひとつひとつの音符の密度が高く、また間も意味ありげに、静謐に感じるのだった。
「トゥーランガリラ」を思わせる、独特のハーモニーとリズムがところどころに顔を出す。この部分を聴けば、目隠しされてもメシアンだとわかるような気がする。
全体を通して、キリッとした硬質の輝きを放っている。なかでも気に入ったのは「欲望のアーメン」と「天使たち、聖人たち、鳥たちの歌のアーメン」。
曲の解説は、
yoshimiさんの記事をご参照いただきたく。
ピアノは、パスカル・ドゥヴァイヨンと村田理夏子。師弟であり夫婦でもある。
ヤマハのピアノ(だと思うのだが)が、水晶のような繊細な響きを醸し出している。録音も明瞭。
2008年3月、ヤマハ、ピアノ・テスト・スタジオでの録音。
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