ノイマン指揮チェコ・フィル他の演奏で、マーラーの交響曲8番を聴きました(1982年2月、プラハ、芸術家の家での録音)。
この曲くらいになると、どんな演奏を聴いてもある程度の感銘を受けます。バッハの「マタイ受難曲」のようなものかもしれない。演奏する側が、ただならぬ気概をぶつけてくるだろうから。
ノイマンの指揮はおおらかな中にキラリと光る鮮烈さも備えており、この大曲をガッチリと鷲掴みにしています。第2部においては、淡々とした前半部を柔らかに奏でます。そして、後半の絶頂に登頂するプロセスは、いたって自然な高揚感があり、ラストはすごい盛り上がり!
オーケストラは万全。合唱もいい、とくに児童合唱の瑞々しさには、一瞬心奪われます。パイプ・オルガンは明瞭に聴こえる。
独唱はベニャチコヴァーを始めとして安定しています。みんな朗々と歌いきっている。法悦の教父は、たっぷりとした威厳を持ち合わせているわけではないけれど、若々しい魅力があります。この役柄、年配とのイメージを持っていたけど、ホンモノは意外に若いのかもしれない。
永遠の聖母は崇高、しなやか。惚れます。
チェコ・フィルハーモニー合唱団
プラハ放送合唱団
キューン児童合唱団
ガブリエラ・ベニャチコヴァー=チャーポヴァー
インゲ・ニールセン
ダニエラ・ショウノヴァー(以上、S)
ヴェラ・ソウクポヴァー
リブシェ・マーロヴァー(以上、A)
トーマス・モーザー(T)
ヴォルフガング・シェーネ(BR)
リヒャルト・ノヴァーク(BS)
パースのビッグムーン。
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