クルト・ザンデルリンク指揮シュトゥットガルト放送交響楽団の演奏で、ブルックナーの交響曲7番(ハース版かな?)を聴きました(1999年、シュトゥットガルト、リーダーハレでのライヴ録音)。
適度な重量感のなかにしなやかさが際立った美しい演奏。
1楽章は、中庸なテンポで堂々とした足取り。響きにコクがあって、五臓六腑に染み渡るよう。弦の、控えめで仄かに甘いポルタメントは泣ける。
2楽章も悠揚迫らざる歩み。弦の呼吸がたっぷり深い。ワーグナー・チューバはくすんでいてドスが効いている。木管群は透明感があって、心洗われるよう。山頂は打楽器なし。まろやかに仕上がっている。
3楽章は歯切れがいい。小回りが利く大型高級セダンのよう。
終楽章も丁寧で、フレーズおよびフレーズの切れ目が自然でスムース。じょじょに高揚し、ブラスが炸裂して高らかに終結。
録音は優秀で、ラストの拍手がなければライヴとは思えません。
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