ボロディン弦楽四重奏団の演奏で、ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲13番を聴きました(1972年の録音)。
ボロディンSQはこの作曲家の全集を2度録音しているようですが、聴いたのは1度目のもの。録音当時はまだ14番以降が作曲されていなかったので、このコンプリート盤は13番までの収録となっています。
この曲に楽章の切れ目はなく、世を儚むようなトーンが全体を支配しているようです。でも聴きやすい。新ウイーン学派に比べるとずいぶん。ウェーベルンの鋭角的な味もたまにはいいけれど、ショスタコーヴィチの音楽は聴き手に寄り添っていると改めて感じる。
ボロディンの演奏は、熱く激しい。静かなところでも血のたぎりのようなものを感じさせ、月並みな言い方だけど思わず襟を正さずにはいられません。
PR