メータ指揮ロサンゼルス・フィルの演奏で、シェーンベルク「浄夜」を聴きました(1967年、ロサンゼルスでの録音)。
今は巨匠と云われる彼の、父上のメーリも指揮者だったことをご存じか? 1978年に読売日響を振りに来日していて、彼の「新世界より」を聴いた。その日のプログラムには、息子は飛ぶ鳥を落とす勢いの指揮者ズービン、とかいったことが書いてあった。つまり、ズービンよりメーリを先に知ったわけ。ちなみに同じコンサートでパガニーニのコンチェルトを弾いたのは、毛利友美さん。出だしにシンバルを使っていなかったことだけを覚えている。無論、「新世界より」も覚えていません(笑)。
ズービンのシェーンベルク、この曲が録音当時も今も、後期ロマン派のものだということを如実に示した演奏だと思う。各パートのテクスチャは丸みを帯びていて透明感があり、重さもほどよい。ロマンティックが濃い。つらつら思うに、これは夜の音楽。
それにしても、「浄夜」のレコード・ディスクには凡演が少ないように思うが、どうだろう。
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