トリオ・ヴァンダラー演奏で、サン=サーンスのピアノ三重奏曲1番を聴きました(2004年、パリでの録音)。
このトリオは、丸の内の「ラ・フォル・ジュルネ」の常連で、一度聴いたことがあります。そのときはマルティヌーの音楽よりも、彼らの大柄な姿が強く印象に残りました。
でもこうしてCDで聴くとそんな余計(?)な残像を抜きに、目鼻立ちがはっきりした、かつふくよかなアンサンブルを楽しむことができます。
学生時代は吉田秀和に心酔していたから、サン=サーンスの音楽を馬鹿にしていました。
でも、こんな意見があります(ブログ仲間の投稿の孫引きです m(__)m)。
「サン=サーンスなどの作品の面白さを本当に味わうことができる人こそ、音楽分野の文明人。
彼らの作品を 『華麗だが内容に乏しい』 と軽蔑し、その対抗馬にベートーヴェンのコンチェルトやカルテットを持ち出す人は野暮天だ。
ごはんと味噌汁があれば、ケーキも紅茶もいらないという無粋者に、サン=サーンスの音楽の贅沢で粋な味わいが分かるはずもない」(渡辺和彦)。
そのなかで、今は室内楽に興味をもっています。瀟洒で、粋で、軽やかで華がある。
キリリと冷やした白ワインと共に。最高の贅沢です。
ジャン=マルク・フィリップ=ヴァルジャベディアン(ヴァイオリン)
ラファエル・ピドゥ(チェロ)
ヴァンサン・コック(ピアノ)
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