ゲザ・アンダのピアノ・指揮、ザルツブルク・モーツァルティウム管弦楽団の演奏で、モーツァルトのピアノ協奏曲23番を聴きました(1962年4月、ザルツブルクでの録音)。
この曲の演奏で好きなのは、ハイドシェック、バレンボイム、アシュケナージなどありますが、アンダのピアノも捨てがたい。彼のモーツァルトのすべてを聴いているわけではありませんが、10番台後半から20番台はみんないい。リズム感は抜群だし、音色は輝きを放っているし、オーケストラのコントロールも軽やかにして中庸、文句のつけようがありません。
そして、この488はモーツァルトの多くの宝のなかで最も好きな音楽のひとつ。とりわけ3楽章アレグロの、めくるめくインスピレーションに満ちた生命感溢れる疾走は、彼にしか書けなかった音楽と言っても過言ではないと思います。アンダのスピード感のある、あたかも天空を舞うようなピアノは、こよなく優しい。聴いていて幸せを感じます。
パースのビッグムーン。
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