メンデルスゾーン 交響曲第3、4番 レヴァイン指揮 ベルリン・フィル朝青龍、やってしもうた。この事件に対する意見はいろいろあるが、大きな反響をみただけでも、この男のもつ話題性は大変なものである。
特に贔屓にしている力士というわけではないが、実際に観にいって彼がいないとなると寂しいものがある。やはりまだまだいてほしいヒトであることは間違いない。
今朝ある番組で、モンゴルでのサッカーの試合を一部放映していた。朝青龍がけっこううまいのに驚いた。走るのも速いし、難しい体勢からヘディングシュートまで試みている。
疲労骨折していてこの動きなのであれば、万全の状態ならすごいことになりそうだ。
もし、相撲界を追い出されたら、K1という道も充分に考えられる。曙のケースでは、相撲でダメになったからK1もダメなわけで、朝青龍の場合はまだまだ第一線で活躍できる力を保持してのK1参戦だから、期待大だ。
K1がだめだったら、J1という道もあるのではないだろうか。
このCDの1曲目の「スコットランド」はいただけなかった。のっけからこれはイカンと思ったのは、押し付けがましくて雑な弦セクションの響きが、あまりにも耳障りだったからである。録音の音場が急に変わるところもある。
録音当時はカラヤンが辞めて間もない頃だったので、ありあまるパワーが満載なのだが、空回りしているような感じであり、指揮者がもてあましている情景がありありと浮かぶのであった。
途中で聴くのをやめようかと思ったが、逆転を期待して聴き続けていくと、2楽章以降になってアンサンブルが整い始め、イキイキとした表情が垣間見えるようになってきた。それでも前半の失点は大きく、勝ち越しには至らないのだった。
この演奏は封印することにしましょう。
次の「イタリア」は、冒頭からスピード感がよく、楽器もよく鳴っていてこちらはだいぶいい。
もしかしたら曲の性質によるところもあるのかもしれない。弦楽群はここでは明確にパートがわかるし、それぞれがなにを弾いているのかがはっきりとわかるのである。それでも響きそのものは厚ぼったいので、「イタリア」としては少々蒸し暑い演奏である。そのなかでは、木管のソロがことごとくうまい。特にオーボエとフルートは、音にコクがあり落ち着いた歌いまわしを聴かせる。
このあたりベルリン・フィルらしい押しの強さがある。
レヴァインという指揮者、アメリカやイギリスのオーケストラとの相性の良さには定評があり、実際にいいものが多いと思っているが、ベルリン・フィルとはちょっと合わないのじゃないか、と思う。これは前からうすらうすら思っている。レヴァインの求めている方向性と、ベルリン・フィルのアクの強さとが、全然違う方を向いているように思えてならないのだ。
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