最近出回っているモロッコ産のいんげん。
日本の絹さやに似た形で、長さは三倍くらいある。食してみると、絹さやより少し肉厚で、味は同じような感じだ。
何故モロッコからなのかわからないが、物珍しさで買ってみた次第。
こちらはラファエル・クーベリック。
相変わらず、髪型がいい。
アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団。1969年収録。毎月第一日曜日は、スカパーの「クラシカ・ジャパン」が無料なので、今回はちょっと気合を入れて録画した。毎月忘れているからだ。
クーベリックのレオノーレ序曲、本編はもちろんだが、40分ほどの練習風景がみどころ。
アムステルダムのコンセルトヘボウ管弦楽団を相手ということで、クーベリックとしてはアウェーの試合である。
この練習風景が、全容なのかどうかわからないが、一見に値する内容だ。
冒頭からおもむろに指揮を始めて、途中まで音楽を続け、一区切りついたところで止めてまとめて指示を出す。この瞬間に、あらゆるパートに対していろいろな角度から淀むことなく語りかけるところ、一級の指揮者ならば当たり前なのかもしれないが、見事なさばきかただと思う。
これをみるかぎりだと、クーベリックのオケに対する指示の大部分は、強弱についてのものであることがわかる。
そして、抽象的な言葉は一切なくて、事務的で具体的な指示に終始する。
ヴァイオリンとヴィオラの音をだんだん弱くせよ、フォルテッシモとフォルテシシモを明確にわけろ、などという具合に。
テンポについての注文はほとんどないと言っていい。楽譜どおりなのかわからないが、テンポはとてもオーソドックスなものだと思われ、それは彼の指揮どおりに滞りなく進行する。まるで「テンポはこれしかない」と暗黙の了解で決まっているかのようだ。
そうして本番で出てきた音楽は、迷いの感じられないどこを叩いても揺らぎようのない堅い流れを基調に、各パートは絶妙なバランスで鳴らされる。
観衆がいないので放送用の録画と思われる。チェロ奏者の足元から撮ったり、トロンボーンのピストンをアップにするなどカメラワークが凝っていて、音楽への集中をそがれるところもあるが、演奏はじつにまっとうなもの。
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