メンデルスゾーン 「真夏の夜の夢」(抜粋) モントゥー指揮ウイーン・フィル今はやりの酒のつまみ本を参考に、鶏の塩釜を作る。
作り方はいたって簡単。
①塩、卵の白身、鶏肉(もも。うちではセコく胸を使った)、胡椒少々を用意する。
②鶏肉に胡椒を振って、塩に白身を混ぜたものを塗りつける。
③オーブンで25分焼く。
塩をはがして出来上がり。
肉汁がしっとりしていて淡白ながらなかなかの味であった。
少し残ったので翌日にまわしたら、かなり塩辛かった。できれば当日中に食べるにこしたことはないが、残す場合は、肉に残った塩を念入りに落とすことが肝要であるようだ。
モントゥーの「真夏の夜の夢」、これは抜粋版であり、序曲とスケルツォ、夜想曲と結婚行進曲の4曲が収録されている。
なんでもかんでも全曲がよいというわけではないが、この曲に関してはできれば全曲聴きたいとつねづね思う。
確か全曲でしか入っていない、ティンパニとトランペットによるカデンツァのような曲を、短いけれど気に入っているのだ。ただ、全曲の録音はあまり多くないようだ。世評高いクレンペラーとクーベリックはカットがあるので、満足のいく全曲録音を聴いたのは、プレヴィンの新旧盤くらいなものだ。
なんて偉そうに言っているが、他に聴いていないだけなのである。
なかには抜粋ではもったいない、惜しい演奏が少なくないので、よけいに全曲版の少なさがもどかしい。
このモントゥー盤もそうで、CD全盛の今ならもしかしたら全曲をやってくれたのじゃないかと勝手に夢想する。
モントゥーはいつもバランス感覚のよい演奏を聴かせてくれるが、これも例外ではない。奇を衒わない堅実さでもってメンデルスゾーンの幻想世界を手堅く描いている。各楽器の分離がよく、見通しがいい。
ヴァイオリンが対抗配置になっているので、左右からのかけあいがよく聴き取ることができて楽しい。
夜想曲においてのホルンは、分厚く、濃い響きで聴かせる。技巧的にあやしいところがあるが、どっしりした音そのものは不思議な頼もしさがある。
1957年、ウイーンでの録音。
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