マーラー 交響曲第1番「巨人」 オーマンディ指揮フィラデルフィア管最近の猛暑は文字通り度を超えているが、日本記録を待つまでもなく、昔より確実に暑くなっていると思う。
今はクーラーのない部屋で寝起きするのは考えられないが、昔は大丈夫だった。
実家を出るまではクーラーのない部屋でジンセイを過ごしており、夏はまあ暑いことは暑かったけれど、なんとか耐えていた。学校だって空調はなかったし、どちらかと言えばクーラーのない場所のほうが多かったような気がする。
今の状況で、クーラーのない部屋に居ろといわれても、たぶんできないだろう。クーラーのある生活が普通になったというのもあるし、トシのせいもあるのかも知れないが…。
だからこの季節、会社も悪くない。お盆なので仕事はまあ適当で、夕方まで涼んでいてもバチはあたらない、かな。
「花の章」つき。
この曲を聴くのは小澤/ボストン饗以来である。なにしろ1曲多いわけだからビンボー性にはうれしいオマケであるが、さて。
オーマンディのこの演奏、1楽章はうまくエンジンがかからないようで、鳴りっぷりもアンサンブルもいまひとつだが、1コ飛んで3楽章(つまりいつもの2楽章)から突然冴えわたり始める。
大管弦楽の強音の響きは迫力満点、色彩感も鮮やかで賑やか。コントラバス、オーボエ、トランペットなど個々の奏者はうまいし音が濃くておいしい。シンバルとティンパニの溶け合う音がなんとも豪華で気持ちよい。
「花の章」は、4楽章に鳴れた耳には違和感がある。小説の途中に全く違うタイプのエピソードが挿入されている感じ。
単独で聴けばそれなりに気の利いたアンコール・ピースとして通用するが、「巨人」という曲としてはどうかと言えば、入れないほうに賛成。
1969年録音。
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