レナード・バーンスタイン指揮ニューヨーク・フィル宋文洲の「ここが変だよ日本の管理職」を読む。
会社の求心力とは何か。それは、自分のところの利益だけを追うのではなく、会社が社会的に評価されることが求心力になるのだという。
他の人から、おまえの会社は大したもんだな、なんて言われると、この会社にいてよかったと思うようになる。これが求心力。
そしてこうも言う。昔の多くの会社は、そんな社会的意義よりも、とりあえずここにいれば食っていけるというような共済的な意味合いが強かったけれども、経済的な基盤が強くなってきた今は、もっとステップアップした存在としてみなければならない、と。
多くの若者が会社を自己実現の場とみないから、フリーターが増えているわけだ。
今の時代に新卒だったら、ワタシもフリーターを選ぶかもしれないな。というか、就職したくてもできないか。
バーンスタインのブラームスは、DGのウイーンとのものを聴いているので、多少は知っているつもりだ。濃厚にしてメリハリのついた名演といえるもの。
このボックスを聴き始めて、バーンスタイン・ニューヨークの質の高さを思い知らされているが、ブラームスに関しては新盤のほうに分があるだろうと思っていた。でも、やっぱりニューヨーク盤もいい。新盤が重であるなら、旧盤は軽。バーンスタインの解釈も少し異なるし、オーケストラの質の違いもあるわけだが、ことに旧盤は管楽器の鳴り具合がじつにいい。ひとつひとつが明快に聴きとれるし、響きが軽やか。
この3番では、2楽章がすごくいい。なめらかに歌う弦楽器のうえに、フルートとファゴット、クラリネットが絡み合うところのバランス感は絶妙。ソロにそれぞれ華がある。派手ではなく、むしろ堅実な音なのに、味わい深く存在感があるのだ。ささやかなシアワセを感じる演奏だ。
1964年4月、ニューヨーク、マンハッタン・センターでの録音。
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