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"蝋燭"、シャイー、"ブランデンブルク協奏曲"

2014.08.16 - バッハ

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橋本治の「蝋燭」を読む。

これは、「夜」という短編集のなかのひとつ。不倫カップルを女性の目線から描いている。男は最後に女から去るが、帰るのは妻のもとではなく「会社」であったことに気付き、男とはそういうものなのかと女は愕然とする。

橋本は「夜」を構想するにあたって「源氏物語」を意識したという。
国文学会の定説では、匂宮と薫の間には同性愛関係があるが、光源氏と頭の中将の間には同性愛関係がない、とされるらしい。橋本はそれを否定し、頭の中将のと光源氏とが同性愛関係になったと仮説を立て、これは肉体関係を伴うものではなく、「一人の女を二人で共有する」ことであるとしている。
恋愛に対する新鮮な目線である。








シャイー指揮ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏で、バッハのブランデンブルク協奏曲を聴く。
このディスクは、HMVのレビューでは高い評価を得ているが、どうもしっくりこない。いい演奏だとは思うけれど、新しさが希薄なように感じる。

スタイルはモダン楽器による現代風の弾き方であり、リヒターやカラヤンのものとほぼ同様。「ゲヴァントハウスのオーケストラはこんなに上手かったのか」とは思わされる。ことに1番、2番は絢爛豪華な音のシャワー。ただ、ゲヴァントハウスじゃなければいけないという理由は見つけ難い。

誰かがバッハを演奏すると、いつも新しさを求めるのは私の偏見である。バッハというと、どうもそういう聴き方をしてしまう。グールドやアーノンクールの毒が回ったか。


2007年11月、ライプツィヒ、ゲヴァントハウスでのライヴ録音。




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海のご馳走。












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Comment

シャイー - neoros2019

イタリアの指揮者
リッカルド・ムーティと並んでどうも、個人的に才能が感じられないバレンボイム、アシュケナージ、等のグループ群の指揮者と認識しています
イタリアでは若き日の70年代前後のアバド以来未来が感ぜられる指揮者が出ませんね。
ヴィヴァルディの四季やチィコフスキーのマンフレッドの恐るべき凡演。とどめはFMでオンエアされたコンセルトヘボウとのブルックナーだったように記憶します
2014.08.17 Sun 09:22 [ Edit ]

すっかり巨匠風に - 管理人:芳野達司

neoros2019さん、こんにちは。
彼は若い頃がよかったですね。
シャイーがウイーン・フィルを振ったデビュー作、チャイコフスキーの5番は衝撃的でしたし、その頃FMで頻繁にかかっていたベルリン放送響との数々の演奏には本当に楽しまされました。
ただ、コンセルトヘボウの指揮者に就任して以降はだいぶおとなしくなってしまったようです。良く言えば風格がでたし、悪く言えばつまらなくなりました。最近よかったのはマーラーの8番です。
2014.08.17 11:44
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