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高倉健、オーマンディ、"弦楽セレナーデ"

2014.11.22 - チャイコフスキー

so



降旗康男監督の「駅STATION」をながら観る。
少しシュールな味わいがする、面白い映画だった。

高倉健が亡くなったときいたときは驚いた。83歳という年齢は若くはないが、最近までテレビに出ていたし、映画の企画も進んでいると漏れ聴いていたから。

私が映画を観始めたのは70年代後半のことで、もっぱら洋画専門だった(日活ロマンポルノは除いて)。だから、高倉の映画を名画座では観たものの、封切で観たことは記憶にない。
その頃、彼は「不器用」で「寡黙」な男であった。晩年のスタイルをすでに確立していたわけだ。そういう彼もなかなか魅力的だけど、好きなのはなんといっても任侠モノだ。昭和残侠伝はDVDでほとんどを観たと思う。
ガマンしてガマンして、最後に爆発。悪人どもを皆殺し。

あといいのは、早口でまくしたてる喋りの妙だ。後期における「寡黙」が信じられないくらい、喋る。このあたり、ハンフリー・ボガードを思わせて面白い。まずは語りで相手をねじ伏せ、それが敵わなかったら暴力。その方程式は、洋の東西を問わないのかもしれない。



so




オーマンディ指揮フィラデルフィア管弦楽団の演奏で、チャイコフスキーの「弦楽セレナーデ」を聴く。

ところどころにきかせたポルタメントは少々古めかしくて甘い。合奏そのものはとても精緻であり、煌びやかで美しい。
このやりかたは、チャイコフスキーが望んだであろうものだと夢想する。

彼の伝記にはあまり詳しくないが、モーツァルトを敬愛していたというエピソードや、3大バレエのような作品を作るあたりからして、ウイーンやパリに憧れていたのじゃないだろうか。そのあたりが、同時代の5人組とは異なる。西欧に対するあこがれの強さが。
その意味で、オーマンディの都会的に洗練された演奏は、チャイコフスキーにふさわしいように感じる。


1960年の録音。




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ma


裏道。











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