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マゼールのストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」

2006.11.21 - ストラヴィンスキー
マゼール

マゼール指揮イスラエル・フィル/「ペトルーシュカ」


ストラヴィンスキーの3大バレエ音楽に親しんだのは、中学の時であったと思う。
順序は「火の鳥」、「ペトルーシュカ」、「春の祭典」で、結果的に作曲順に慣れ親しんでいったことになる。
「ペトルーシュカ」は、実際のバレエをNHKテレビで放送していたのを観たのがきっかけである。
井上道義の指揮で、確かN饗か東京フィルのどちらかの演奏だったはずだ。
音楽そのものは、華やかだけれどなんだか現代音楽風な雰囲気がいまひとつなじめなかったが、劇は印象的だった。
冴えない人形のペトルーシュカが繰り広げる、失恋や敗北、そして死は、子供心に、痛烈な悲劇として胸に残ったものだ。
音楽は当時の私には馴染めなかったと思っていたが、そういった泥臭い筋書きの劇だけでは、それほど印象には残らなかっただろう。

マゼールがイスラエル・フィルを振ったこの演奏は1962年の録音であるから、指揮者が32歳の時の録音。冒頭はややもやっとしているが、その後は絶好調。切れ味良くリズム感が抜群で、それぞれの楽器が良く鳴っていて遠近感があり、細かなテンポの変化も気に入った。
この曲は、ドラティ/デトロイト饗やデュトワ/ロンドン饗でよく聴いていたが、このマゼール盤はいつもどこかにひっかかっていたのであった。
それで今晩改めて聴いてみたら、私にとって腑に落ちる演奏だった。録音も最上級だと思う。



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Comment

無題 - しじみ

こんばんは。
実は私もマゼールの「ペトルーシュカ」のCD持っております。こちらはウィーン・フィルとの共演で、1998年の録音ですから、つい最近ですね。確か、私もテレビでこの曲の演奏(デュトワ&N響だったと思います)を聴いてCDを購入したのですが、買いっぱなしでほとんど聴いていませんでした。吉田さんのブログを読んで思い出しました。反省。交響詩「ナイチンゲールの歌」も一緒に収録されているので、これからウィーン・フィルサウンドを楽しもうかと思っています。
2006.11.23 Thu 21:15 URL [ Edit ]

Re:しじみさん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司

旧盤はイスラエル・フィルが意外(失礼!)な健闘をみせていて、聴き応えがあります。録音も年代のわりにはよいです。
新盤、いいですね、聴きたいです。
近年のマゼールは少しおとなしくなったという評判ですが、それでも私にとって、標準を超えたなにかを期待してしまう魅力を持っています。
2006.11.23 22:27
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