ティルソン・トーマス指揮ボストン交響楽団/チャイコフスキー交響曲第1番久しぶりにLPを聴いてみた。
そのほとんどは実家のどこかに埋もれているのだが、手元に十数枚だけある。その中の一枚が、このチャイコフスキーの交響曲第1番。
いざレコードを取り出してみると、盤面にだいぶ埃がたまっていたが、クリーナーがないので、そのままプレイヤーにかけてみる。すると、左のスピーカーから音が出ない。アンプの裏に手を伸ばして、コードの結合部分をぐりぐりしていたら、両方から聴こえるようになった。接触が悪かったよう。音が出てみると、このパチパチ音が懐かしい。しばらく聴いていくと、だんだんパチパチ音が激しくなってくる。それに追い討ちをかけるように、音にひずみが…。針の部分にたまっていた埃がつららのように溜まっているのである。途中でアームをあげて埃を指でつまみ、再発進。しかし数分すると同じように針につららができてゆく。片面が終わるまでこの繰り返し。忙しい音楽鑑賞である。
たまにはLPを聴くのもいいが、メンテナンスが大変である。いままで全然してこなかったのでこの有様である。レコードを最低限マトモに聴くには、レコード・クリーナー、そして針もしくはカートリッジの取替えが必要であるナ。
音の良さでLPレコードを愛聴するヒトは少なくないようだが、マメでないとなかなかうまくゆかなさそう。レコード・クリーナーなんてものも、どこにでも手に入るものではなさそうだし。
私のような無精者には、やはりCDのほうが無難であることを痛感した。
LPのジャケットの美しさと雰囲気は格別なものではあるけれど。
「冬の日の幻想」は、ティルソン・トーマスのデビュー盤といわれている。録音当時25歳。
その後は、彼のチャイコフスキーの交響曲の録音はあまりなく(「マンフレッド交響曲」があったような?)、「若い頃の」という括弧をつけなくとも、貴重な録音といえる。
演奏は筋肉質でしまった音色で淡々と進んでゆく。冬の、身が引き締まるような寒さと、暖炉のある部屋でウォッカを一杯やっているようなメランコリックな気分が醸し出されている。
CDを買っちゃおうかな。★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
メールアドレスを入力してボタンを押すと登録できます。
PR
同じLPをお持ちですか! この1300円シリーズにはけっこうお世話になりました。レゾナンスのほうがアーティストは豪華でした。それが200円の差だと思っていました(笑)。
私にとってLPは、少し気合を入れないと聴けないものになっていますが、ジャケットの具合がCDに比べて贅沢品であることを感じられて嬉しいのです。