シャネルのピグマリオン・コンサートに足を運びました(2018年3月17日、銀座シャネルにて)
ベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ8番
R・シュトラウス ヴァイオリン・ソナタ
坪井夏美(ヴァイオリン)
大伏啓太(ピアノ)
ヴァイオリンは太くて厚い。そして大きな筆で、墨をのびのびと直裁に広げるような気っ風のよさがありました。
ベートーヴェンは中期の作品とはいえ、初期の弦楽四重奏のような瑞々しさといきの良さがあります。そんな曲も、彼女の手厚いヴァイオリンによって、春の嵐のような、激しくて線の太い音楽として姿をあらわしました。
もともとが濃厚にロマンティックなシュトラウスも、柄が大きい。ポルタメントは大振りで甘く、いかにも若者のセンチメントといった感があり、すがすがしい。
ただ、全体を通してやや一本調子だったように見受けられ、曲が少々長く感じました。
ピアノは音色がグラマラス、技術は申し分なし。とりわけ粒立ちのよさは、彼の大きな持ち味であると感じました。じつに堅調。
パースのビッグムーン。
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