ブーレーズ指揮ラヴェル・ドビュッシー/歌曲・管弦楽曲集ブーレーズがアメリカのオケとやったラヴェルはいい。
特に70年代にニューヨーク・フィルとCBSに収録した演奏を気に入っている。
ブーレーズの人工的な響かせ方が、ラヴェルの管弦楽法に実にぴったり合っていると思うのである。
当時(70年代後期)、ブーレーズのラヴェルの中では一番売れ筋だと思われる「ボレロ」の日本盤が、なぜか存在していなかったので、秋葉原の石丸電気の輸入盤コーナーで「ボレロ」を見つけたときは、狂喜して友人に見せびらかしたものである。
そのLP盤も、いまは実家の倉庫に埋もれてしまっているが。
その後、しばらくしてCDで再発売されたのを、生暖かい目で見守っていた。
クリーヴランド管を振ったこのCDもいい演奏である。
精緻でひんやりとした肌触りの木管と弦がいい。
ニューヨーク・フィル時代の録音のような切れ味はないけれども、その分、かったるさが増してアンニュイな雰囲気を感じる。
この季節だと、頬ずりしたくなる肌触りでもある。
ヨーロッパの香り漂う、というよりは、高層ビル街に佇む金属のオブジェを思わせるような演奏であるカナ。
★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
メールアドレスを入力してボタンを押すと登録できます。
PR