アラウ/ショパン「ワルツ全集」中日が阪神に3連勝してマジックが点灯したことで、セ・リーグの優勝争いは、中日ドラゴンズがかなり優位に立っている(本日は広島に負けたが)。
3連戦を見ていて両チームで圧倒的に違うのは、守備である。
中日で良いのは、井端と荒木の二遊間と、強肩を揃えた外野陣。
ヒットになるかならないか、というギリギリの打球をうまく捌くことで、試合全体の流れを自チームに引き寄せているのだ。
落合は、現役時代「ヒットだけを狙えば4割なんか楽」などと言い放った、いかにも自己中心的で我侭そうな強打者だったが、監督としての采配は非常に堅い。
野球というスポーツの急所を把握しているかのようである。
それを選手に対して浸透させているから勝てるのだろう。
昔の西武の森監督の味に似ている。彼はいい成績を残しながらも、「野球がつまらない」という理由で解任されてしまったが、落合に対しても近い将来に同様の批判があるのかもしれない。
さて、アラウのショパン。
テンポの遅い重厚なショパンである。
速さに指がついていけないから遅いのだ、という穿った見方もできる。
これは、好みが分かれる演奏だろう。
リパッティやルービンシュタインの演奏みたいな、しゃれっ気や小気味よさは全くないが、へべれけに酔っ払って足がもつれて、まともに歩けない波平/マスオ・コンビのようなショパンを弾ききっていている。
この酔っ払いぶりが曲に合ったり合わなかったりするのだが、もともとテンポの遅い曲のほうがアラウにはあうみたい。
作品64の1なんかは、指がもつれていてヒヤヒヤものだ。こけつまろびつ踊る「小犬」。
作品34の2、作品42、作品69の2なんかは、哀愁漂う中年男、もしくは老成した男を(ちょっと世間からははみ出してしまった感じの)描いていて素晴らしい。
酒は芳醇な芋焼酎。遠い目をしながら一杯。★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
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