マーラー 交響曲第1番 マゼール指揮ウイーン・フィル宇宙人はいると信じている。小学生のころに読んだ、つのだじろうの漫画の影響である。
そこでは、こんなに多くの星があるのだからどこかに我々のような生物がいるはずだ、というようなことを書いていた。なるほどその通りだと、コーラを飲みつつ激しく同意したものだ。
その印象が強いから、いまでもいると思っているのだが、井田茂と爆笑問題の「宇宙人はどこにいるのか?」を読むと、専門家の意見は違うようだ。
「これだけたくさんの惑星があるんだから、なかには高度に進化する宇宙生命体もいるだろう」と考える一方で、「宇宙船の証拠も見つかっていないし、宇宙生命体の電波もキャッチしてない。それはおかしいじゃないか」としている。これをフェルミのパラドックスというらしい。
宇宙に衛星を飛ばしている現在においてすら宇宙に生命が存在する証拠を掴めていない以上、科学者としては信じるわけにはいかないというわけだ。
その考えはわかるような気はするが、会社の論理になんだか似ている。本当は違う意見があるのだけど、立場上そうしなければ立ち行かない、といったような。
まあそれは穿った考えかもしれないが、いずれにしても、宇宙人がいるほうにスーパー仁くんだな。
マゼールの巨人は昔、FMで何度か聴いたことがある。フランス国立管のと、ウィーン・フィルのと、どちらもライヴで聴いたような気がするが、記憶違いかもしれない。
今回久々に聴いたのは、ウィーン・フィルとのセッション録音。やはりというか、まったりネットリした響きが、いかにもウィーン・フィル。こういう演奏だったかなあ。
マゼールが時々繰り出す、もったいぶったようなリタルダンドも功を奏して、あたかも脂ギトギトのラーメンを食ったときのような、胃もたれ感を醸し出している。
トランペットがけっこうヨレヨレ。世紀末の退廃をあらわしておるのだ! なんて逆ギレされたりして。
1985年10月、ウイーン・ムジークフェラインザールでの録音。
PR