30年来の友人が自殺した。
長年、パーソナル障害で苦しんでいた。最近は薬の副作用で、寝るとき以外はずっと首を動かし続けている状態で、それを抑制する薬も飲んでいた。
またタイミングが悪いことに親知らずが発覚、痛くて豆腐とオニギリしか食えない。首が動くので手術は全身麻酔をしてやるしかないが、奥さんは多忙な仕事、お母さんは認知症で立ち会うことができない。
今日、告別式に行った。
とても穏やかな死に顔。これで彼の苦しみもなくなったね、とは親族の見解。私もそう思う。
2ヶ月に一度の同人雑誌の集まりに、彼はもう永遠に来られない。
でも、彼はその集まりを唯一楽しみにしていたという奥さんの言葉に、私たちは少し救われた。
小学生の頃ピアノを習っていた彼に、シフの瑞々しいベートーヴェンを捧げる。
2006年5月21日、チューリヒ・トーンハレでのライヴ録音。
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