ハイドン:交響曲第100番「軍隊」、第101番「時計」
クレンペラーとフィルハーモニア、もしくはニュー・フィルハーモニアとのEMI録音は、ある種の軽やかさが魅力である。この指揮者の膨大な録音の全てを聴いているわけではもちろんないのだが、そのような印象がある。
この指揮者のテンポはたいてい遅いのだが、重苦しくならない。これは、指揮者の趣味によるものかもしれないが、ことにEMIの録音に限れば、対抗配置の効果によるものじゃないかと思う。右手からヴァイオリンが鳴ることによって、空間的な広がりが得られるとともに、低音が分散されるのだ。
このハイドンもそう。じっくりゆったりしたテンポでありつつ、乾いた秋空のような涼しさが感じられる。
聴きどころは、第一楽章の展開部。入るときの間が絶妙。音が鳴りやんで、アレっと思った瞬間に、おもむろに始まるヴァイオリンの響きが意外であって、殺気に満ちている。
これはいったい、なんの効果を狙ったものか判然としないが、不思議な後味を残す。
1965年10月、ロンドン、アビー・ロード・スタジオでの録音。

墓参り。たまにはいつもと違うルートで行こうということで、都電に乗る。ただ、だいぶ遠回りをした。

都電の「熊野前」から、舎人ライナーに乗って日暮里へ。

墓場からも見えたよ、スカイ・ツリー。
PR