リチャード・ボニング指揮ナショナル・フィル/チャイコフスキー「眠れる森の美女」今日の午後、所用があってお茶の水に行った。
JRの駅を降りると、駅前で西洋人がギターを弾いていた。「アルハンブラの思い出」である。
なんだか悲しくも郷愁的な旋律が駅前を覆いつくしていて、さすがは日本のカルチェ・ラタン、こういうのはなかなかいいなー、と思いつつ、通り過ぎた。
1時間後に用を終えて再度通り過ぎると、まだ「アルハンブラの思い出」が流れていた。
こんなに長い曲だったか?
吉田秀和がヨーロッパで始めてクナのブルックナーを聴いて、居眠りをして、起きたらまだ同じ音楽だった、という感覚と同じなのかな?!
それにしてもこの曲は、何度聴いても泣ける曲である。東京はここのところ寒くなって大変だけど、がんばれ、ガイジンのオッサン!
今日は「眠れる森の美女」をボニングで聴いている。
チャイコフスキーのこの3大バレエ曲の組曲は、横綱:オーマンディ、大関:カラヤンというところだが、全曲となると、このボニングとプレヴィン、それからドラティが横綱を争うということになるだろう。
とはいえ、私が今聴いているのは、CD1枚に収まる68分のハイライト版である。
オケはナショナル・フィル。ちょっと謎のオケ。ロンドン周辺のオケの録音用の寄せ集めらしいが、その響きはフィルハーモニア管なみの艶と精度があって素晴らしい。
ボニングは、サザーランドの夫として有名であるが、地道にバレエも得意である。この力量は、舞台音楽だけではもったいないと思う。
「眠れる森の美女」はいい曲であるし、オーケストレーションが素晴らしい。ただ、組曲以外の曲は部分的に弛緩するところもなくはないのだが、それを真正面から受け止めるボニングの器量の大きさがいい。後ろで踊っているのだから、音楽のみ聴いて弛緩したからどうだというのだ、という強い主張が聞こえてくる。★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
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