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ショルティのメンデルスゾーン「スコットランド」と「イタリア」

2006.07.22 - メンデルスゾーン
ショルティ/メンデルスゾーン

ショルティ/シカゴ饗 メンデルスゾーン「スコットランド」と「イタリア」


プロ野球のオールスター戦を観に行った。
私の席は3塁側の外野席の一番後ろから2番目。ここまでフィールドから遠いと、選手やコーチの叫び声やボールのうなり声は全く聞こえない。
その代わりに、守備陣や走者の動きを見渡すことができる。各打者に対して外野守備陣がどういうシフトをするのかや、ランナーが盗塁する瞬間などをとらえることができ、これはテレビでは味わえない感覚だ。

最近は外野席=応援席というのが定着していて、このオールスター戦でも自軍(3塁側なのでパ・リーグ)が攻撃の番になると立ち上がって応援するヒトが半数くらいいた。逆転打が出たとか、三者連続三振をとったとか、自然な盛り上がりで立ち上がってしまうのならわかるが、攻撃になるとまるで規則に従うように立つのはどういうものか。後ろに小さな子供が座っているのだから、無意味に立ちなさるな!


神宮球場


さて「スコットランド」から。
弦の艶やかな響きに魅せられる。それはフォルティッシモになっても濁ることなく、とても透明感がある。相変わらずのシカゴ・ビューティーである(なんのこっちゃ)。
木管もいい。第2楽章ではクラリネットの妙技が冴え渡る。
第3楽章はボリューム感がたっぷりだが、シカゴ饗のひんやりした響きがむしろ沈静で、見たことのないスコットランドの廃墟に思いを馳せてしまう。
フィレーレはスパっと切れ味良く、ハッピーエンド。ショルティらしい。

私はこの曲のベストをマーク/ロンドン饗と決めつけているが、このショルティ盤もなかなかでした。

次に「イタリア」。
意外(!?)にすみずみにまで手の行き届いた丁寧な仕上がりになっていて、スピード感、メリハリも申し分なく、強くお勧めできる演奏である。

このCDは、ショルティの代表盤のひとつと言っていいと思う。



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