マーラー 交響曲第5~7 バーンスタイン指揮ウイーン・フィルメロンの上に生ハムを乗せた料理をよく結婚式などで見かける。これにヒントを得た、柿に生ハムを乗せた料理というものがあると、以前どこかで読んだことがある。「美味しんぼ」だったか、それとも別の本だったか忘れた。
近所を歩いていたら、野菜の無人販売店に珍しく柿が置いてあったので買って帰ったのだが、ふとそれを思い出したので、早速やってみた。
柿のほの甘さと生ハムのきつめの塩加減が、合わせてみるとちょうどよい塩加減になる。メロンほど水っぽくないので、酒のつまみにはこちらのほうがよいとみた。
バーンスタインのマーラーの映像は、先週にスカパーから録画しておいたもの。1972年、ムジークフェラインザールでの収録。
まず本編の前に第1楽章のリハーサル風景があって、これは面白かった。
彼はウイーン・フィルを前にして英語ではなくドイツ語で話す。当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、国際的な指揮者は大変だ。それも理由なのかわからないが、ウイーン・フィルのメンバーはかなりバーンスタインに敬意を表した態度をとっているように見える。挨拶では団員と抱き合ったりしてとてもフレンドリーな態度だった彼も、いざ始まると手厳しい。「マーラーをやるには、このくらいの稽古ではダメだよ」とか言って、同じフレーズを何度も繰り返させる。褒めたり貶したりいそがしい。
彼のマーラーに対する思い入れがよくわかる映像である。
本編はというと、ウイーン・フィルがあまりよくない。第1楽章はもっとも冴えがなく、音が充分に出ていない。冒頭からの三連符もはっきりしないし、速いフレーズにはついていけていない。その後だんだんよくなっていくが、合奏のときの不透明さが気になる。音が団子状態になり、副声部がまったく聴こえなくなってしまうのだ。普段好んで聴いているショルティやクーベリックの演奏とは、このあたりがもう格段に違っている。
バーンスタインは、ウイーン・フィルの重い音を生かし、ずっしりとしたテンポでもってさらに重量感をあおる。細かいことは気にしないで、マーラーを愛する根性だけで最後までねじふせるような、そんな音楽だ。PR
無題 - rudolf2006
Re:rudolf2006さん、こんばんは。 - 管理人:芳野達司
コメントありがとうございます。
生ハムに柿、なかなかうまいものでした。
このマーラーのリハーサルで、バーンスタインはドイツ語で話していますね。どのくらい流暢なのかはわかりませんが…。
丁々発止というよりも、バーンスタインが終始やり込めている感じがしました。このマーラーの映像ですが、音質があまりよくない上に、カメラワークが最悪です。ソロの楽器を極端にアップで写すところが多く、聴き手の集中力をそぐものがあります。映像で観たのは「復活」と第五だけですが、70年代に撮影されたこのシリーズ、たぶん他の曲もそうなのじゃないかと思います。これならば映像なしのほうが良いかもしれません。
2007.12.08 22:49
無題 - bitoku
Re:bitokuさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司
コメントありがとうございます。
スイカに塩を掛けて食べるかたはいますね。うちの父もそうです。あと、イチゴにコンデンスミルクをかけて食べるヒトもいますが、私は両方だめです。カレーにソースもいただけませんねー。
バーンスタインのリハーサルを見ていると、20世紀の巨匠のひとりということを感じさせるある種の威厳があります。フレンドリーに見えて、実は独裁的。最近の指揮者には、こういうことはないのでしょう。
バーンスタインのこの映像のシリーズは、録音とカメラワークがよくないですね。ニューヨークとのもの、そして後年にDGに録音したマーラーに比べると、とても中途半端な出来になっているような気がします。
2007.12.09 15:05
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