ドホナーニ指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏で、マーラーの交響曲5番を再び聴きました(1988年6月、クリーヴランド、メイソニック・オーディトリアムでの録音)。
これは非常にきめ細かなマーラー。
楽譜に書かれた全ての音符を露わにするよう。音は全体的に短めに刈り込まれ、キレがよい。
顕著なのは2楽章。副声部で何度となく鳴らされる運命の動機が、これほど明瞭に聴こえる演奏は初めてかも。
このように細部に拘泥した演奏でありながら、推進力と手ごたえのある質量もじゅうぶんに感じさせます。
柔らかで透明感のある録音が相まっての完成度ではないかしら。
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