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シュトゥット指揮 ウィレン「弦楽セレナード」

2007.01.05 - ウィレン

北欧

シュトゥット指揮ボーンマス・シンフォニエッタ/スカンジナビアの弦楽作品集


このCDは昨日にブックオフにて格安で購入したもの。これは少し前から欲しかったCDだったが、聴いてみると、果たして期待したとおりの手ごたえがあった。
NAXOSのサイトによれば「北欧の叙情にどっぷり浸る愉しみ」とある。確かにこのコピーに偽りなし、と太鼓判を押しておこう。
この音楽には思い入れがある。20年以上まえにエアチェックしたカセットテープに弦楽器による音楽が収録されていて、朝から寝るまでずいぶんと聴いたのだが、いつのまにか紛失してしまったのだ。録音源はFMだったか図書館で借りたレコードだったかは忘れてしまったが、たまに脳裏をあの旋律がよぎることがある。この音楽は、たしか北欧系だったのじゃないかと思いつつも20数年ほったらかしにしておいたのだが、最近CD店でこれを見てピンときた。演奏は当時のものとは違うけれども、曲はこの中にはいっているのじゃないかと。
で、ブック・オフに年末に整理した本を持っていったついでにCDコーナーを漁ってみると、あったのだ、かのCDが。早速車の中で開けて聴いてみると、うおおお1曲目からあの懐かしいメロディーが。
ちょっと感動した。これがウィレンの弦楽セレナード。解説を読むと、スウェーデンの作曲家ウィレン(1905-1986)が1937年にストックホルム室内オーケストラのために作曲したものとある。軽やかで都会的に小ジャレているうえに、寒気にあたったような身の引き締まるような感覚がある。この曲を当てただけでも良しとしたいところだが、スヴェンセンの民謡風な音楽やグリーグの「ホルベア組曲」もなかなかよい。とどめは、最後のニールセンの弦楽小組曲。この曲もカセットテープに収録されていた音楽で、また涙がちょちょ切れる始末である。あっさりしていて透明感があって、まさしく北欧の抒情ともいうべきものがにじみ出ているのである。

今サイトで調べたら、エアチャックのモトネタは、どうやらマリナー指揮アカデミー・セント・マーチンのものであった。たぶん間違いない。このレコードを借りた日があったような薄い記憶がある。
演奏は今でも強烈に脳みそにこびりついているが、シュトゥットとボーンマスの演奏も若々しくてこちらもいい。よかったよかった、いい買い物をした。我が家の寒い台所で、このCDで66分間、ウォッカをちびりとやりましょう。



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