フォーグラー(Vc) ジェイコブセン指揮ザ・ナイツ・アンサンブル ヤン・フォーグラーのチェロでショスタコーヴィチを聴く。
どっしりとしてきめ細かい音色は、あたかもバリトンの美声を聴いているよう。何百年もの時を経た大木のような重厚な音を聴かせてくれる、というのは、彼はドレスデン・シュターツカペレの元首席チェリストという先入観から。
テクニックにも問題はなく、速いパッセージを楽々こなす。なかでも魅力なのは、ゆっくりとした低音部。威圧的ではなく、自然に湧き出るような音色が心地よい。
オーケストラは軽い。ヴァイオリンが合わせて12丁、コントラバスが2台だから、編成そのものは小さい。チェロに対抗するには、これくらいが最適なのかもしれない。
なかでは、ファゴットとホルンが秀逸。弦楽の味はやや薄め。
終りに拍手が入る。熱狂的だがパラパラ。親密感がある。コンサートホールではなく、ライヴハウスでやっているようだ。
2008年10月15-16日、ニューヨークでのライヴ録音。
くも膜下出血で入院している友人を見舞いに行ったら、逆に手土産をもらった。
ビスケットに、たっぷりのバターとレーズンが挟んである。ウィスキーによく合うし、コーヒーにもいいだろう。
ありがたいことである。
早く退院できるといいね。
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