R・シュトラウス「英雄の生涯」 マゼール指揮クリーヴランド管弦楽団ポール・マザースキー監督の「ハリーとトント」を観る。冒頭のクレジットや映像の雰囲気は、いかにも70年代前半のアメリカ映画。
区画整理のためアパートから立ち退かざるを得なくなった老人が、ペットの猫と一緒に旅をする話。観ているときは正直言って少々退屈だったのだが、1週間経ってみると、各場面がけっこう鮮明に頭に焼き付いている。不思議な味わいのある映画。
マゼール箱からは「英雄の生涯」。これは1回目のセッション録音で、クリーヴランド管との演奏。レコードアカデミー賞をとるなど、日本での評価も高かった。一切の贅肉をそぎ落とした筋肉質のサウンドは輝かしく、雄渾である。ことに、戦場の場面におけるクリーヴランド管の冷徹なまでの機動力はすさまじく、そそり立たないわけにいかない。
本ボックスのジャケットイメージ。これがオリジナルとされている。
日本盤の図柄。こちらのほうが洒落ているな。
1977年1月、クリーヴランドでの録音。
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