高関健指揮 東京シティ・フィル(ピアノ:横山幸雄)の演奏会に足を運びました(2021年1月20日、東京芸術劇場にて)。
ショパン ピアノ協奏曲1番
ショスタコーヴィチ 交響曲5番
おふたりの演奏は最近何度か聴いていましたが、これらの曲の実演は久しぶり。何十年ぶりか覚えていないくらい。なので楽しみにしていました。
横山さんは、いつも通り安定した、悪く言えばソツのないピアノ。40分近い大曲をほぼノーミスで弾ききるところは流石で、それはたいへんなことだと思う。しかしながら、琴線に触れない。音楽は摩訶不思議。
後半のショスタコーヴィチは、1楽章こそエンジンの暖まらないバイクみたいな運転だったけど、2楽章以降は冴えていました。
2楽章冒頭の低弦の激しいアタックは目覚ましかったし、慟哭とも言えるラルゴはピンと張った絹糸のように清廉、終楽章は出だしから最後に至るまでパワフル。とりわけラストの、弦楽器勢による狂気とも云える執拗な反復を、グラン・カッサが解き放つところでは、エクスタシーを感じました。
編成は12型、ヴァイオリン対抗配置、コントラバス左。
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