藤原歌劇団によるロッシーニ「チェネレントラ」公演に足を運びました(2018年4月28日、新百合ヶ丘、テアトロ・ジーリオ・ショウワにて)。
この劇場に来るのは初めて。馬蹄型の意匠と容量は日比谷の日生劇場に似ているけど、こちらのほうがずっと新しい。変な言い方だけど、まだ手垢がついていない感じ。実際に聴くと、残響は適度にあるし、歌手・ピットのオケともども満遍なく届いていた感じ。舞台の奥行きもなかなか深い。二階やや右の席でした。
演奏は、園田さんの堅実なリードが柱となって進みました。この指揮者を聴くのは2度目ですが、じつに手堅い。けっしてハメを外さないし、テンポ・音量のバランスがよく、安心して舞台に集中できました。
歌手はアンジェリーナを始めとして、アンサンブルとしての立ち位置をよく考えた歌唱を聴かせてくれ、こちらも安定していました。
強いていえば、爽やかなドン・ラミーロと小悪魔のように愛らしいクロリンダが好きかな。
演出は、真ん中に巨大な本をモチーフに置いたシンプルな舞台。
この台本の寓話性を際立たせたものだったのかなと推察します。
パースのビッグムーン。
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