日伊国交150周年記念オペラ・ガラ・コンサートへ行く
(2016年7月20日、東京芸術劇場にて)。
ロッシーニ: 「セビリアの理髪師」より 序曲/私は町の何でも屋(バリトン:ロベルト・ボルトルッツィ)
プッチーニ: 「ジャンニ・スキッキ」より 私のお父さん(ソプラノ:宮澤尚子)
モーツァルト:「ドン・ジョヴァンニ」より お手をどうぞ(ソプラノ:小野友葵子/バリトン・ロベルト・ボルトルッツィ)
ドニゼッティ:「ドン・パスクワーレ」より 序曲
プッチーニ: 「つばめ」より ドレッタの夢の歌(ソプラノ:小野友葵子)
プッチーニ: 「トゥーランドット」より 誰も寝てはならぬ(テノール:オルフェオ・ザネッティ)
プッチーニ: 「ラ・ボエーム」より 私の名はミミ(ソプラノ:宮澤尚子)
プッチーニ: 「トスカ」より テデウム(バリトン:ロベルト・ボルトルッツィ)
ヴェルディ: 「ナブッコ」より 唱曲 行け、我が想いよ、黄金の翼に乗って(合唱)
ヴェルディ: 「椿姫」より 第1幕への前奏曲/二重唱 ヴァレリー嬢ですね?(ソプラノ:田島郁子/バリトン:ロベルト・ボルトルッツィ)
ヴェルディ: 「アイーダ」より 清きアイーダ(テノール:オルフェオ・ザネッティ)
ヴェルディ: 「運命の力」より 序曲/神よ平和を与えたまえ(ソプラノ:田島郁子)
歌手はみんなよかったが、印象深いのは宮澤のソプラノとザネッティのテノール。
宮澤の硬く引き締まった直線的な歌声は、とても清らかにして気持ちの良いもの。同様に、ザネッティのテノールもいささかの迷いのない、ストレートで力強い歌。とくに「誰も寝てはならぬ」では、あの三大テノールと並ぶような、ダイナミックで輝かしい声を聴かせてくれた。途中、彼の血管が切れるのじゃないかと思ったが。
サルバベルカント合唱団は、ほとんどのメンバーが素人だという。ただ、合唱の場合、昔に聴いた辻コーラスもそうだったのだが、アマとプロとの違いが、わからなくなるときがある。この日の聴きどころは「行け、わが想いよ、黄金の翼に乗って」。やはり高揚する曲である。背中が痺れた。
東京ニューシティ管弦楽団は、初めて聴くオケかも。弦楽器を始めとして、とても柔らかかった。東京芸術劇場の1階席の前から7列目という好位置のせいもあるのかもしれないが、長めの残響が心地よかった。
カラーロの指揮は職人技。「清きアイーダ」では、弦楽器が変則的な伴奏をするが、それをキッチリと押さえた指揮ぶりを見せたし、「運命の力」序曲はふうわりと温かい感触があり、全体を通してなかなか懐の深い演奏をする人だと感じた。
アンコールは「乾杯の歌」。
図書館。
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