CDを選ぶにあたって、音質の良し悪しは重要な要素になるであろうか?
録音の種類を大雑把に言ってしまうと、モノラルとステレオとの2つに大別されるだろう。
同じ曲の異なる演奏が、この2つにまたがっていたら、どちらをとるか。
前者をとる理由としては、
①とても評判がよい。
②特に気にしている演奏家が出演している。
③音響マニア。
④ザーザーという雑音に、たまらなくノスタルジーを感じる。
といった場合であろう。
それに対し、後者をとるのは、
①旬の演奏を聴きたい。
②音響マニア。
③実演との距離が近い。
④音のいいほうが気持ちいい。
といったところか。
私が前者をとる場合、②が重要なポイントである。
モノラルでだけ存在する録音をした著名な演奏家は、思いつくだけで相当数いる。
ラフマニノフ、クライスラー、ランドフスカ、フルトヴェングラー、シュナーベル、カルーソー、リパッティ、ニキシュ、ゴロワーノフ、ティボー、メンゲルベルク、ヒュッシュ、フーベルマン、ヌヴー、ターリヒ…。
(間違いがあったら、ご容赦を)。
ティボーとコルトー/フランク「ヴァイオリンソナタ」他ティボー/コルトーのフランクとフォーレ。
音の悪さも、「おフランス」に輪をかけている。
ルネ・クレールの「パリ祭」なんかの世界を彷彿とさせますね
(リアルタイムで観たわけではありません)。
上記の面々の演奏は大変魅力的であり、音質を問わず聴きたくなるのが人情であるが、モノラルとステレオとに跨って活躍した人の場合は、ステレオ盤を選ぶことが多い
つまり、どちらかと言えば、音を良いほうをとる。
だから、若かりし頃のワルターが燃え狂っていたいわくつき(?)の演奏をまだ聴いたことがない。
ワルターだったら、コロンビア饗とのものを、先にとる。
燃え狂う演奏は、老後の楽しみにしたいと思っているテイタラクである。
結局、演奏家の個性を求めて選択する場合は前者、曲を知るために購入するときは後者を選ぶケースが多い、というまっとうな結論にしてしまおう。
ステレオ録音の発明が、あと20年でも早ければというのはないものねだりだが、オリジナルの音源から、最新の技術をもって素晴らしいステレオ録音に仕立て上げるような技術を誰か発明してくれないものか。
中村博士か?
田中さんか?
はたまたオシム氏か??
実現した暁には、ノーベル賞に加え、私からはビール飲み放題と焼き鳥食べ放題を進呈したいと思う。
大きなお世話か。
★古典音楽blogランキング!★クラシック音楽ブログ集★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
メールアドレスを入力してボタンを押すと登録できます。
PR