カラヤン指揮ウィーン・フィル他の演奏で、ヴェルディの「ドン・カルロ」を聴きました(1958年、ザルツブルクでのライヴ録音)。
イタリア語、4幕版。CD2枚に収まっているのは珍しい。カットがあると思われます。
先日に聴いたサンティーニのDG盤と比較すると、テンポはこちらがゆっくり目。ライヴならではの生々しい感興がある。
注目していたシミオナートのエボリは、野趣と仄かな色香が漂っていて素敵。エリザベッタは可憐。カルロは力強く輝かしく、ロドリーゴはいくぶん抑え気味かな。
フィリポと裁判官の二重唱は沈鬱な空気を醸し出しており、思わず姿勢を正されます。
オーケストラは豪壮。痒いところに手が届くみたいな。これだけ鳴らしても声がかき消されないのは、機械的に調整しているのかもしれない。
ドン・カルロ/フェルナンディ(T)
ロドリーゴ/バスティアニーニ(Br)
エリザベッタ/ステファノーニ (S)
エボリ公女/シミオナート(MS)
フィリポ2世/シエピ(Bs)
宗教裁判長/ザッカリア(Bs)、他
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