モーツァルト「ピアノ協奏曲第27番」 ペライア(Pf、指揮)イギリス室内管弦楽団ペライアによるピアノ協奏曲全集からの1枚。もっとも、全集を持っているわけではなくて、全部聴いているわけでもない。
20番代のいくつかの演奏は、いずれも自然な流れと、丸くて広がりのある音色、そしてスパイスをきかせた即興的なフレーズの洒落た面白さがあるものだ。
27番は、そんな素敵なピアノに加えて、イギリス室内管がすばらしい。弦は春の雪解けの水のように澄んでいてつややか、木管はいくぶんくぐもった響きがシブく、チベットで仏教をささやく鳥のようだ。
残響が多めの録音が、今の気分には合っている。
母の葬儀が終わって、一息。心不全による急逝だったので、やたらと慌ただしかった。葬儀の準備の忙しさは、悲しみを紛らわすためのものと聞いたことがあるが、確かにそういうものかもしれない。
母は合唱をやっていた。以前は辻さんのクラブに所属していた関係で、カテドラルで朝比奈の指揮によるブルックナーのミサ曲を歌ったことがあった。あれはなかなかいい演奏だったし、レコードにもなったものだけど、どこにいってしまったか。落ち着いたら探してみよう。
1979年の録音。
PR