クリヴィヌの指揮でモーツァルト「ジュピター」を聴く。
パリっとした絹糸で丁寧に編みこんだ、しっとりしたネクタイのような肌触り。
同じモダン楽器を使用しても、先日に聴いたビーチャムの古色蒼然としたスタイルとは違い、こちらはとてもスマート。
楽器編成は比較的大きいと思われるが、サンサンブルが精密なので締まって聴こえる。
クリヴィヌは元々はパガニーニ・コンクールにも出場するヴァイオリニストだった。それもあってか、特に弦の扱いが緻密。しなやかなうねりがとても心地よい。
カップリングの40番もいい。クールな目線で悲しみを綴る。
エマニュエル・クリヴィヌ指揮 フィルハーモニア管弦楽団
1988年11月、ロンドン、セント・ジュード教会での録音。
雨を降らせた最後の雲が去って行こうとしていたので、ちょっと追いかけて見ることに。
すっごい厚さでモックモクだった。
本当に真下まで行ったら、食べられちゃいそうだったから、ここまでで満足することにして、追跡終了。
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