マーラー 交響曲第5番 クーベリック バイエルン放送交響楽団昨日、急に招待券が手に入り、C.C.LEMONホール(渋谷公会堂)へ行く。
羽田健太郎の追悼コンサートで、出演者は前田憲男、国府弘子、渡辺真知子、川井郁子、佐藤充彦、サーカスといった面々。
後半から入場したので、渡辺真知子の歌は聴くことができなかったが、メンバーはみんな羽田にゆかりのあるヒトとのことで、ホンワカと暖かみのあるステージであった。
全体的にクラシックというよりはジャズ、ポップス色の強い演目で、最後はバンド入りの「ラプソディー・イン・ブルー」で派手に締められた。ワインでも飲みながら聴いたらより面白かっただろう。休憩時間中に販売していたのはCCレモンだった。こういうポップス系の音楽は、たいていスピーカーを経由するので、全体のバランスが微妙になり、不自然な感じになるのは仕方がないのかな。
クーベリックのマーラーを聴くシリーズ。
この5番をいままで聴いていなかったのは不思議だ。
あんまり評判にもなっていなかったので、それほど期待していなかったのだが、これはいい。
最高の演奏と言ってもいいのじゃないか。
冒頭のトランペットはとても無骨な響きで、70年代後半以降に竹の子のように出た「新時代の」演奏に比べると洗練さに欠けるように思ったが、聴き続けていくと味が出てくる。
2楽章になるとだんだん音が精妙になっていき、それは楽章を追うごとにどんどん好調になってゆく。
クーベリック/バイエルンの特徴のひとつである対抗配置も効果がある。ヴァイオリンが左右に分かれることで、普段あまり聴こえない第2ヴァイオリンがどんな音をだしているのかがはっきりと手に取るようにわかるのが面白い。
この演奏の特徴を言うのは難しい。楽譜にある音をあるべき姿であらわそうとすることと、違和感のないテンポ設定ということくらいか。こういってしまうとなんの変哲もなさそうだが、オケはみんなうまいし、ダイナミックも申し分なく、全体的には文句のつけようのない充実した仕上がりになっている。
録音もいい。
他にもいろいろいい演奏があるのだが、今はクーベリック盤をベストとするのにやぶさかではない。PR
無題 - bitoku
Re:bitokuさん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司
コメントありがとうございます。
このCD昔持ってらっしゃいましたか。
冒頭が普通なのですよね。あまり磨かれていないというか。逆に他の演奏が磨かれすぎているということでしょうか。そういうところにこだわらないところが、クーベリックの狙いなのかと邪推したりして。
今週の気分では、クーベリック盤がベストです(笑)。ほかを聴けばまた浮気する可能性大ですが…。
各楽器の鳴らせ方がとても入念、魂のこもった演奏と感じます。何度か聴き直しましたが、面白さは色あせません。
また機会があったら、ぜひお聴きになってください^^
2007.10.18 12:39
無題 - rudolf2006
Re:rudolf2006さん、こんにちは。 - 管理人:芳野達司
コメントありがとうございます。
クーベリックのマーラーは、9番がとてもよいのでビックリしましたが、この5番も強烈でした。
派手さはまったくないものの、1本1本編み上げた織物のような、手作りの肌触りが生々しく、じわじわと迫りくる迫力は並ではありません。
rudolf2006さんのブログに登場させていただき、ありがとうございます。
クーベリックのマーラー、ますます楽しみになりました。小出しに聴いていきます^^
2007.10.18 12:45
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