ジュリーニ指揮スカラ座フィル/ベートーヴェン№2,8私がたまに実行している、二日酔い防止策4案。
1.ビールの一口目は、すこしだけ口に含んで、ゆっくり飲み下す。
2.つまみに、玉ねぎとわかめの三杯酢を用意する。
3.胸の肋骨の一番下の段の直下(鳩尾の上)を真ん中から脇にかけて指先を立ててぐいぐいと押す。
4.呑んだあとに大量の水を飲み干す。
1は五木寛之の、2は吉行淳之介のエッセイに書いてあったもので、3,4は友人から教わった方法。
呑むペースや量によって結果はことなるが、べろんべろんに酔っっぱらったときは、どの方法もいまひとつ思わしくない。やはり、ゆっくりと適度に呑むというのがまともな人間の呑み方であって、とりあえず酔えばいいというような乱暴な呑み方だと、どんな予防策もきかない。
二十歳くらいのころは正体がなくなるまで呑んでも翌日はまったく残らなかったのだが、30歳の半ばを過ぎたあたりから、二日酔いがひどくなり始めていけない。だからこういう対策が必要になってくる。
この中でけっこう効くのは「4」である。
かなり呑んだあとでも、水を1リットルくらい喉に流し込めば翌日はだいぶ消えている。
ただ、お腹ががぼがぼになって、どうにもこうにも。
下手をすれば腹痛を起こすことを覚悟しなければ。
今晩は久々にしらふでベートーヴェン。なんだか今夜はむしょうに彼の交響曲を聴きたくなった。そこでジュリーニがスカラ座を振った2番と8番のCDを取り出す。
冒頭から明るくて輝かしい木管と弦楽器に耳を奪われる。ジュリーニはいつも通りゆったりとしたテンポでじっくりとオケを響かせていて、そこにはなんの衒いもケレン味もない。録音はしっとりとした艶があって申し分ない。全体的には、両端楽章のテンポがゆっくりすぎて、ちょっと私にはもたれた。もう少しスリリングな味があってもいいかもしれない。
8番もテンポはやや遅め。冒頭のヴァイオリンの入り方を筆頭に、ひとつひとつの音の感触がとてもデリケートである。こういう音を出すためのこのテンポなのだ、多分。
こうした、音符のひとつたりともおろそかにしない丁寧な作業を遂行するためには、スカラ座のオケがいかにうまくとも、決して短くはないリハーサルが必要だろう。
それにしても、なんとも品が良くて垢抜けたベートーヴェンであった。二日酔い防止などと騒いでいる人間のものではないナ。
このコンビによるベートーヴェン全集が完成しなかったのは残念だが、ジュリーニの意にそぐわなかったのだから仕方がない。風貌も実際も優しい男だが、音楽に対しては妥協を許さぬ姿勢もカッコイイ。★音楽blogランキング!★にほんブログ村 クラシックブログ無料メルマガ『究極の娯楽 -古典音楽の毒と薬-』 読者登録フォーム
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